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業務効率 2019/01/08

経理の年間業務の改善ポイント

新たな年を迎え、今年の目標に経理の「業務効率化」を掲げている人もいるのではないでしょうか。業務を効率化するためには、まず会社全体の業務を把握することが重要です。そこで今回は、3月決算の企業を例にとって、主な経理の年間業務を再確認しましょう。加えて、業務効率化のポイントもご紹介します。

経理の主な年間業務


■1月~3月は決算準備。特例企業は源泉所得税の納付も

遅くても年度末の2~3ヵ月前(3月決算の場合は2月から)決算準備を始めましょう。決算計画を作成し、次年度の予算策定などは予算会議や他の部門と連携しながら進めていきます。3月には実地棚卸を行い、決算前の資産の現物を点検して残高を明らかにします。また、1月には固定資産税の申告を行います。工場の機械などの償却資産や土地に対して固定資産税が課税されます。加えて源泉徴収票や不動産使用料などの支払調書も1月31日までに税務署に提出しなければいけません。

また、「源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例」が適用される企業の場合、1月20日までに「1月から6月までに支払った所得から源泉徴収をした所得税と復興特別所得税」を納付します。源泉徴収は、毎月の分を翌月10日までに納付するのが一般的ですが、この特例が適用されている場合は、半年ごと(1月と7月)にまとめて納付することができます。

その他の税務、労務関係としては、以下の業務があります。
【税務】
1月 源泉所得税及び復興特別所得税の納付(納付期限と納付の特例が適用される企業に限る)
2月 固定資産税の第4期分納付
【労務】
1月 扶養控除等申告書の提出(最初の給与支払日の前日まで)


■4~5月の経理業務は決算対応が主

3月決算の企業の場合、4月は年度初めにあたります。「決算整理仕訳」は4月中に行う重要な経理業務の1つ。未処理のものを整理し、減価償却費、勘定科目などを見直します。さらにそれを元に、貸借対照表キャッシュフロー計算書、株主資本等変動計算書などの財務諸表を作成します。また、年度初めの2~3ヵ月後(3月決算の場合は5月~6月)には株主総会を開くのが一般的です。少なくとも開催日の1週間前には、全ての株主に開催通知が届くように手配しましょう。

その他の税務、労務関係としては、以下の業務があります。
【税務】
4月 軽自動車税、固定資産税の第1期分納付
5月 消費税、自動車税、法人税等の確定申告と納付
【労務】
4月 給与支払い報告に関わる給与所得者異動届け出の提出


■6~7月は夏季賞与計算

夏季賞与を支給している企業では、支払う1~2ヵ月前(3月決算の場合は6~7月)に賞与を計算するケースが多いです。賞与は額面の金額から「保険料」、「厚生年金保険料」、「雇用保険料」などの社会保険料と源泉徴収税を引き、手取り額が決定します。

その他の税務、労務関係としては、以下の業務があります。
【税務】
固定資産税の第2期分納付
【労務】
社会保険の算定基礎届出


■8~12月の経理業務は中間報告がメイン

8月の消費税の四半期中間申告(対象は直前期の消費税額が400~4800万円以下の事業者のみ)と11月の消費税、法人税当の中間申告と納付が主な業務になります。冬季賞与を支給する会社は11月から賞与計算を行います。また、年末調整も同様に11月から準備を始め、12月の最後の給与支払日に清算します。

その他税務関係としては、以下の業務があります。
【税務】
12月 固定資産税の第3期分納期


業務効率化のポイント

業務の流れを把握したら、今度はそれをもとに月次業務や日次業務の課題などを見つけ、解決していきましょう。その例を以下でご紹介します。

スケジュール表とマニュアルで年間業務を効率化する

年次業務は税務、労務の届出はもちろん、決算に関わる業務も多く、経理業務の中でも特に重要度が高くなります。その一方で、年に1回しか行わない作業も多いので、つい作業内容や必要な情報を忘れてしまうケースがよくあります。また、前任者の引継ぎが不十分だと後任の経理担当者の作業が手探りになってしまい、ミスが増える原因になりかねません。
そこで、まずは業務の処理マニュアルを作成し、年間業務のスケジュールとやるべき作業を「見える化」しましょう。それを元に自社の経理スケジュールを計画し、前もって進められる準備をしておくことが重要です。

その他の業務効率化

個人の経理担当が業務効率化を図るには、年間業務よりも毎日行っている日次業務を改善する方が、効果が大きいかもしれません。具体的には、エクセルで毎回行う作業についてはマクロを組んで、より効率的に精算書、請求書、見積書などを作成できる環境を作ってみることが挙げられます。さらに、手間のかかる年末調整の処理や貸借対照表の作成などをアウトソーシングすることで、業務を効率化することもできます。
また、会社全体で経理の業務効率化を働きかける必要もあるでしょう。会計ソフトの導入や小口現金の廃止、パソコンやディスプレイの新調も経理の大幅な業務効率化につながります。

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業務の効率化は、まずは年間業務をスムーズに行える環境の構築が重要です。併せて月次や日次業務の実務を改善していくことで、より効果の大きい効率化を図れるでしょう。「1年の計は元旦にあり」ともいいます。新しい年の仕事始めをきっかけに、個人や会社に向けて業務の改善について本気で考えてみてはいかがでしょうか。

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