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業務全般スキルアップ/キャリアアップ 2019/04/23

新米経理は注目!知っておきたいキャリアパスと役立つ資格を徹底解説!

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異動、転職、就職などで、4月から経理の仕事をスタートした人も多いかと思います。新しい環境に胸が膨らむ一方で、「経理でキャリアを築くためには、どうしたらいいのだろう」、「そもそも経理のキャリアパスが想像できない」と不安を抱いている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、経理のキャリアアップの例と新米経理担当者のスキルアップにおすすめの資格や試験をご紹介していきます。キャリアの第一歩を踏み出すための参考にしてみてください。

経理担当者のキャリアパス

経理担当者のキャリアパスは、会社の昇進制度や規模によって異なります。今回は、大手上場企業の経理部門を例にとって、キャリアパスをご紹介します。

1.経理スタッフ
入社直後は請求書発行や仕訳作業、売上管理などの「日次業務」を中心に、経理の実務を経験することからスタートします。基本的な業務内容を理解してきた段階で、売掛金・買掛金管理などの「月次業務」、決算に関わる「年次業務」のサポートも行っていきます。

2.経理主任、係長
大抵の業務を一人でこなせるようになってくると、月次決算や年次決算を主体的に任されるようになり、経理主任や係長といった役職を与えられることもあります。試算表や損益計算書の作成から、減価償却費や退職給付費用などの計上まで、幅広い業務内容に対応できる能力が求められるとともに、より高度な会計の知識やスキルが必要になります。

3.経理課長
この段階までくると、作業者から責任者へと立場が変わります。経理課長がどこまで実務に携わるかは会社によって様々ですが、年次決算書類作成のほかに「監査法人(会計士)・税理士との折衝」、「業績管理に必要な資料作成」、「株式に関わる業務」など、会社にとって重要な業務を任されるケースが多くなります。その他、自社の経理業務全体の改善提案から他部署との連携強化など、制度やフローそのものへのアプローチが求められることもあります。また、スタッフの業務管理や上層部との調整なども中間管理職としての大切な役割です。

4.経理部長
経理部長ともなると、経理部門の統括者として、グループ会社を含めた会社全体の経理管理を行うようになります。資金繰りや経営状況を確認しながら業績管理や財務分析を行い、経営層に経営判断のための情報提供を行うなど、経営に直結する業務に当たります。また、近年では重要な経営戦略のひとつとして挙げられる税務戦略を担うのも経理部長の役目です。その他、社員へのビジネスに対する教育も求められることがあるでしょう。

5. CFO(最高財務責任者)、取締役
この立場の役割は会社の規模や事業内容によって異なりますが、基本的には「社長の右腕」として活躍する役職です。経理部長が会社の経理部門を統括するのに対し、CFOは経理の枠を超えて、経営者と一緒に経営戦略を立てる他、キャッシュフロー資金調達、M&Aといった投資戦略の前線に立つこともあります。会社にとって重要な意思決定を行うポジションです。

キャリアアップに必要な4つのスキルと資格

先述したキャリアパスも、日頃の努力なしでは簡単に達成することはできません。では、入社直後から順調にキャリアを築くためにはどうしたらよいのでしょうか。この疑問を解消するために、経理担当におすすめの資格を、キャリア形成に必要な3つのスキルとともにご紹介します。

1.経理実務のスキルアップには「FASS検定
入社直後、あるいは他部署から経理部に転属したばかりという人の最初の難関は、「経理の実務スキルの習得」ということが多くあります。日次業務をどれだけ早く正確にできるかという点は、業務を速やかに行うというだけでなく、周囲から経理担当者としての実力を測られるポイントでもあります。
そこでまずおすすめしたいのが「経理・財務スキル検定(FASS検定)」です。この検定では資産・決算・税務・資金の4分野のスキルを証明することができます。出題内容も経理や財務部門の実務に特化しているので、検定の勉強がそのまま実務にも使える効率のよい検定です。
人事評価やキャリア採用の基準として導入する企業も増えており、まさに経理担当者の「最初の一歩」としてはうってつけの検定と言えます。

2.管理会計のスキルアップには「日商簿記検定
経理担当は初めて、という方でも「日商簿記検定」については知っているのではないでしょうか。それほど経理業務になじみ深い資格です。
「日商簿記検定」では、経営状態や業績評価から経営戦略や経営計画などを導き出す管理会計を体系的に身に付けることができます。特に2級の「工業簿記」を勉強することで得られる「標準原価計算」、「直接原価計算」、「損益分岐点分析」、「部門別計算」などの知識は、製造業でない企業でも応用して活用できるため、大きな魅力です。
また、1級の勉強範囲には「CVP分析」、「割引計算」、「意思決定会計」など、管理会計をさらに深堀りした知識が含まれているので、これらを学びながらケーススタディすることでスキルを効率的に身に付けることができます。1級ともなると難易度は格段に上がりますが、実力は確実につきますので、ぜひ目標にしてみてください。

3.財務のスキルアップには「財務報告実務検定
経理業務の中でも骨の折れる仕事のひとつに決算業務があります。貸借対照表損益計算書などの財務諸表、有価証券報告書、業績推移のまとめなど、多くの資料作成のほか、資金管理、財務戦略の立案なども行う決算業務は、経理担当者がキャリアアップするには欠かせない業務と言っても過言ではありません。
これをスムーズに行う知識とスキルを身に付けられるのが、「財務報告実務検定」です。この検定には連結財務諸表作成に伴う総合的な知識の習得を目的とした「連結実務演習編」と、決算・財務報告のプロセスに必要な書類の作成要領などを問う「開示様式理解編」があります。
財務に関わる知識やスキルを明確に数値化できるため、自身の到達度を確認するためだけでなく、会社や転職先へのアピールにも使えるでしょう。

ここまで資格の紹介をしましたが、セミナーや講座など、スキルを身につける機会は他にもたくさん提供されています。実際に足を運ぶことで、タイムリーな情報を入手できたり、他の参加者から刺激を受けたりと、ノウハウを得るだけでない様々なメリットがあります。どんなセミナーがあるのか吟味し、受講してみてください。

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終身雇用が一般的だった時代、経理担当者はひとつの会社でキャリアアップするものとされてきました。しかし近年では、他の企業の経理部やコンサルティングファームへ転職をするケースも多くなり、キャリアパスも多様化しています。しかし、どのような道を描くとしても、最初が肝心です。一社で働くにも、転職するにも、キャリアアップのための努力は欠かせません。まずは明るいキャリアパスを描き、それに向かって資格を取るなどの挑戦をしてみてください。それによって自ずと道が拓けてくることかと思います。

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