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会計処理 2017/04/13

新米経理のための基本講座「決算書」第1弾 概念編

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決算書には、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書など、それぞれの役割に応じた書類があります。いずれも会社の現状が細かく記されており、会社の成績をまとめた通知表のような存在と言えます。
会社法に基づき、年1回以上決算書を作成することが義務付けられており、これをまとめるのが経理の重要な役割のひとつとなっています。
そこで、新米経理のための基本講座として、決算書についてシリーズで解説していきます。

決算書とは何か

決算書には、会社の数字である売上、費用、利益などが詳細にまとめられています。単に会社の成績をまとめたものではなく、決算書には、大きく分けて3つの目的があります。
会社の現状把握、ステークホルダーへの通知、そして納税。この目的を達成するために一定のルールに沿ってまとめた資料、それが決算書です。

では、目的ごとにみてみましょう。
まずは、会社の現状把握。
決算書を構成する主な資料は損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書です。損益計算書で、会社の利益や費用がどのくらいあるのか、貸借対照表で会社の資産や借金のバランス、キャッシュフロー計算書で現金の動きが把握できるようになっています。これらを通じて、会社は今後のビジョンや戦略を決めていくのです。

次に、ステークホルダーへの通知です。
ステークホルダーとは、仕入先や外注先、銀行、投資家、株主など、協力関係にある様々な企業、団体・個人などを言います。ステークホルダーは、会社がお金を支払ってくれることを前提に、資金や投資、業務を通じて様々な協力をしてくれますが、会社が赤字続きの場合は、協力関係の継続を拒否される場合もあります。決算書は、会社の現状を確認してもらい、今後の協力関係継続を要請するための大切な資料でもあります。

最後は、納税。
税務署は、1年に1度すべての会社に対して、税金の申告書提出を求めます。納める税金の金額は、決算書をもとに計算されます。

決算期は自由

決算書は、通常1年に1回作られますが、決算書を作成するための締め日を決算日と言います。決算書にまとめる期間は決算期。例えば、4月1日から新しい事業年度を始める場合は、翌年の3月31日が決算日。4月1日から翌年3月31日までの期間が決算期となります。

日本の場合は、自治体が4月より新年度となる影響で4月1日から翌年3月31日までを決算期とするケースが多いのですが、何月をスタートとするかは各社が自由に決められます。また、証券取引法により株式市場に上場している会社は3ヶ月ごとに四半期決算を作成して公表することが義務付けられています。

決算期のスケジュール
(3月31日が決算日の上場企業の場合)

4月1日 決算期開始

6月30日 第1四半期決算

9月30日 第2四半期決算

12月31日 第3四半期決算

3月31日 決算日

経理の役割

この決算書を作成するのが会社の経理担当の重要な役割となります。しかし、1年に1回まとめて作成するわけではありません。日々会社で起こる、様々なお金のやり取りをルールにしたがって記録していくこと。それが、経理担当に課せられた日々の会計処理となります。

決算書は、日々の会計処理の結果を項目ごとに集計したものと言えます。通常決算期が過ぎてから2ヶ月以内に作成しなければなりません。スピーディーで正確な決算書作成のためには、日々の正確な会計処理が重要なポイントとなります。

決算書は年に最低でも1回は作成しなければなりません。最低1回ということは、年に何回つくっても良いのです。現に毎月1回決算する月次決算を多くの会社が取り入れています。近年では、ソフトバンクやユニクロを運営するファーストリテイリングのように日次決算を導入する会社もあります。

日次決算には、会社の状況をリアルタイムで把握し、スピーディーな意思決定を行う経営層の姿勢が伺えます。スピード経営は、今後ますます加速していくことが確実視されます。経理担当の役割もますます大きくなると共に、より経営層に寄り添う形に変化していくことでしょう。
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決算書の作成とそのスムーズな集計のために日々の会計処理をしっかり行うこと。それが経理担当の重要な役割のひとつです。
しかし、本文の最後で触れたように、近年では日次決算に代表されるスピード経営が求められています。
これからの経理は日常的な会計処理に加え、経営層にリアルタイムな会計情報と戦略的なアドバイスを提供する会計参謀的な役割が求められていきます。
今からそうした経理担当の将来像を視野に入れながら、日々の業務を遂行していくことが大切です。
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