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決算/確定申告 2019/07/16

企業グループは避けて通れない!連結財務諸表の作成手順と種類とは

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親会社が自社と子会社などのグループ会社をまとめて決算することを「連結決算」といいます。連結決算に欠かせない報告書といえば、「連結財務諸表」。新米経理が担当することはほとんどありませんが、キャリアアップを目指すなら作成のスキルは必須です。連結財務諸表は複数の報告書から構成されており、作成の際はこれらを正しく理解する必要があります。そこで今回は連結財務諸表について詳しく解説していきます。

連結財務諸表の作成手順

連結財務諸表とは親会社がグループ全体の財政状態、経営成績、キャッシュフローの状況などを総合的に報告するための報告書です。 作成する際のおおまかな流れは、下記となります。

  • 子会社や関連企業から連結財務諸表の作成に必要な情報を集める。
  • 親会社の財務諸表と子会社や関連企業の財務諸表を合算する。
  • グループ内の取引などを消去する連結調整仕訳を行う。
  • 算定した数値をもとに各種計算書などを作成する。

なお、子会社や関連企業から集める情報は下記のようなものがあります。

  • 株式異動明細
  • 支配獲得日
  • 持分比率
  • 会計処理基準
  • 出向者情報
  • 債務保証増減

ほかにも融資増減など、会社によって必要な情報も異なってくるので、あらかじめどの情報を集めておかなければならないのか把握しておきましょう。

連結財務諸表の種類

連結子会社、持分法適用会社によって作成する資料は異なりますが、連結財務諸表は基本的に次のものから構成されています。

連結貸借対照表
対象になるグループ全体や関連会社の資産、負債、純資産の状態を表したものです。作成する際は、ただ単純に親会社と子会社の貸借対照表の数値を合算するだけでなく、グループ内の投資・資本・債権債務の相殺や連結をしたり、持分法が適用されているかによってもルールが変わるので注意が必要です。

連結損益計算書
対象になるグループや関連会社を含めた全体の、期中の経営成績・業績、財政状態を表す資料です。作成の際は、まず親会社と子会社の財務諸表を集めて損益を合算します。その後、連結貸借対照表と同様に親会社と子会社間の債権債務や内部取引(売上、売上原価、受取・支払利息など)を相殺・消去する「連結調整仕訳」を行うことで総損益を算定します。

連結包括利益計算書
資本取引(有価証券の売買,資本の貸借など)を除いた純資産の、期中の変動を表したものです。2010年、国際会計基準(IFRS)に日本の会計ルールを合わせることを目的に導入されました。包括利益計算書を提出することにより、株主から受託している資産に対する経営側の責任を明確化できるとされています。

連結株主資本等変動計算書
2006年に施行された「新会社法」によって使われるようになった財務諸表のひとつです。それまで、連結決算の際は連結余剰金計算書という財務諸表が使われていましたが、新会社法で幅が広がった余剰金の処分に対応するため、純資産の変動をより正確に把握するために採用されました。
連結株主資本変動計算書では、資本金、資本剰余金、利益剰余金、自己株式などの株主資本項目については変動事由ごとに表示し、新株予約権や非支配株主持分は純額で表示します。

連結キャッシュフロー計算書
財務諸表ではおなじみのキャッシュフロー計算書は、期中にキャッシュ(現金・現金同等物)をどのように獲得し、使用したかを表します。連結キャッシュフロー計算書では、自社だけでなく企業グループ全体のキャッシュを表示する必要があり、具体的には「営業活動」、「投資活動」、「財務活動」の3つの区分を表します。
また、営業活動によるキャッシュフローは「直接法」もしくは「間接法」のどちらかで表示することができますが、連結キャッシュフロー計算書の場合は手間の少ない間接法が使われることが一般的です。

連結附属明細表
社債明細表や借入金明細表、引当金明細表など、連結財務諸表の重要項目を補足するための報告資料のひとつです。

※関連記事:ざっくりわかる会計用語!簡単解説「連結決算」
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連結財務諸表の作成は、経理担当になってすぐに任されるケースはほとんどなく、経験と知識が豊富な経理担当者が担うことが多い業務です。そのため、経理のキャリアの目標のひとつとして「連結財務諸表の作成」を掲げてみるのもよいでしょう。今から流れや必要書類を勉強しておけば、いざというときに書類の作成ができるだけでなく、会社の経営状況も把握できるようになります。ぜひチャレンジしてみてください。

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