経理ドリブン

電子帳簿保存法の改正により、2022年1月から、電子取引に関するデータはデータのまま保存することが義務づけられました。

電子取引に関するデータは、

• プリントアウトせずにデータ受信したFAX
• 電子メールに添付されたファイル
• クラウドサービスからダウンロードしたファイル

といった方法で受領することが考えられます。保存義務化の対象となる証憑をあらかじめ社内で精査しておき、従業員に周知しておく必要があるでしょう。

電子取引データを単純に保存するだけなら話は簡単なのですが、電子帳簿保存法の定める保存要件を満たさなければならないのが悩みの種となっています。

その保存要件とは、次のような5項目で構成されています。

【１】見読可能性：記録事項を画面上で整然とした明瞭な状態で速やかに確認できること
【２】検索機能：取引年月日、取引先、取引金額で検索できること

これに加えて、改ざん防止措置として、次の3項目のいずれかを満たす必要があります。

【３】事務処理規定：削除訂正に関する事務処理規程を作成して運用すること
【４】タイムスタンプの付与：取引先または自社でタイムスタンプを押すこと
【５】真実性の確保：授受、入力、訂正、削除の事実と内容が確認できること パッと見た感じ、自分たちでなんとかできそうですが、実際にやろうとすると非常に手間がかかる内容になっています。

例えば検索機能については、

• 取引年月日、取引先、取引金額を規則的にファイル名に織り込む
• 取引年月日、取引先、取引金額で検索できる索引簿を表計算ソフト作成する

という方法でクリアすることも可能ですが、取り扱う電子取引データの数が多ければ、業務の煩雑化や入力ミス・操作ミスなどを招きかねません。

そこでミロク情報サービスでは、電子取引データやスキャナ保存された証憑書類を簡単かつ安全に保管管理できるクラウドサービスとして「MJS e-ドキュメントCloud キャビネット」を提供しています。

「MJS e-ドキュメントCloud キャビネット」は、証憑書類の保管管理に特化したクラウドストレージサービスです。電子取引データはもちろん、スキャナ保存された証憑書類もまとめて一元管理することができます。今回は、その主な特長や機能をご紹介します。

電子帳簿保存法の保存要件に対応

見読可能性、検索機能、改ざん防止など、電子帳簿保存法の定める保存要件を満たすことのできる機能がしっかり揃っています。登録した書類が保存要件を満たしているかどうかチェックする機能（オプション）も利用できます。

タイムスタンプの付与

月額利用料の範囲内でタイムスタンプサービスを利用可能。証憑書類の登録時に簡単に付与できます。

改ざん検知機能

本サービスで付与したタイムスタンプが適切かどうかを一括検知し、不正な改ざんの有無を把握できます。

申請承認ワークフロー

アップロードした書類を登録するかどうか、上長や担当者が承認決裁できるワークフロー機能が付いています。

アクセス権限の設定

データの盗難・流出・悪用を防ぐため、登録した書類やフォルダへのアクセスを役職・組織などに応じて制限できます。

会計システムとの連携

ミロク情報サービスの財務会計システム（Galileopt/MJSLINKシリーズ）から証憑書類を登録できます。登録した書類は、e-ドキュメントCloudの管理画面からも財務会計システムの仕訳帳からも参照できます。

AI-OCRとの連携（オプション）

AI-OCR（DX-Suite）と連携することで、取引年月日、取引先、取引金額などのテキスト情報を登録した画像データから読み取ることができます。