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業務全般業務効率化 2023/07/18

請求書の電子化でコストと手間を削減しよう!

電子帳簿保存法の改正やインボイス制度の開始、押印廃止などのトレンドに後押しされて、請求書をPDF形式でメールに添付したり、請求書発行システムを使ってWeb上で発行したりする、いわゆる「請求書の電子化」は、日本のビジネスシーンにおいても当たり前の光景になりつつあります。今回は、紙の請求書の発行/受領にかかるコストや時間を試算しながら、請求書を電子化するメリットをチェックしていきたいと思います。

紙の請求書発行にかかるコストはどのくらい?

「請求書の電子化」という話題になると、そのメリットとして必ず挙げられるのが「コストや手間の削減」です。

では実際のところ、紙の請求書の発行にはどのくらいのコストがかかっているのでしょうか。ちょっと試算してみましょう。

紙の請求書を1通送るための費用の内訳としては、いろいろな要素が考えられます。切手代、封筒代、用紙代といったモノのコストもあれば、印刷、押印、封入、投函といった人件費も考慮しなければなりません。人件費の設定が難しいところですが、ここでは作業者の時給を2,000円、印刷にかかる時間が20秒、押印が30秒、封入が40秒、投函が20秒と仮定しておきましょう。

私どもの試算では、切手代=84円、封筒代=8円、用紙代=1円、印刷=11円、押印=17円、封入=28円、投函=11円、合計すれば請求書1通の発行におよそ「160円」ほどかかっているという結果になりました。
もちろん、企業によって業務プロセスは異なりますから一概にこれが標準とは言えませんが、当たらずとも遠からずだと思います。

この紙の請求書を毎月500通発行するとすれば、その費用は「毎月約80,000円」。なかなか無視できない数字だと思いませんか?

紙の請求書受領にかかる手間はどのくらい?

今度は反対に、紙の請求書を受け取る立場から、その処理にかかる時間を試算してみましょう。

請求書の受領は思った以上に手間のかかる業務です。ここでは、郵便ポストからの取り出し、開封、内容確認、会計システム等への入力、ファイルキャビネットへの保管を試算の要素として仮定しますが、実際には受領から支払までの間にもっと多くの業務が絡んでくるはずです。

それはさておき、さっそく紙の請求書1通を受領するのにかかる時間を試算してみましょう。

郵便ポストからの取り出し=30秒、開封=30秒、内容確認=1分、入力と保管=3分と仮定すると、紙の請求書1通を受領するのにかかる時間はおよそ「5分」くらい。
これを500通処理するとすれば、「毎月約40時間」もかかることになります。人件費に換算してみても、かなりの数字になるはずです。

紙の請求書の発行/受領にかかるコストと手間を軽く試算してみましたが、いかがでしょうか? いやいや、もっと掛かるだろうという企業の皆様も少なくないでしょう。

インボイス制度で請求書業務はさらに煩雑化する

さて、請求書の発行/受領と言えば、その業務に大きな影響を与えるのがインボイス制度です。

例えば、仕訳処理。
インボイス制度では、請求書の発行元が適格請求書発行事業者か否かによって、それぞれ別に仕訳をする必要があります。適格請求書発行事業者からの仕入れは全額仕入税額控除が認められますが、非登録事業者からの仕入れは仕入税額控除の対象外となるからです。

当面、非登録事業者からの仕入れについては、経過措置として一定の割合まで仕入税額控除が認めれますが、その割合は3年ごとに80%、50%、0%と下がっていくため、その都度計算式も変更しなければなりません。

請求書の保管管理も煩雑化します。
電子帳簿保存法の改正により、電子取引で発行された請求書などを電子データのまま保存することが義務づけられたとはいえ、紙で発行される請求書が無くなるわけではありません。そのため、紙とデータの請求書が経理業務において混在することになり、その保管管理がこれまで以上に煩雑化することは間違いありません。
紙の請求書を発行/受領するためにかかるコストや手間を削減することはもちろん、インボイス制度で煩雑化する請求書業務を効率化していくためにも、おすすめしたいのが「請求書の電子化」です。

請求書の電子化で経理業務を効率化

請求書を電子化することによって紙の請求書の発行/受領を削減し、経理業務を効率化することができます。

どのくらい業務が軽減されるのか、具体的にチェックしてみましょう。

まず、紙で請求書をやりとりするプロセスを考えてみます。
発行側では、システムへの入力から請求書印刷、押印、封入、投函と言った手順が必要となります。そして受領側ではポスト等からの取出し、開封、内容確認、入力、保管といった手順が必要となり、合わせて10個のプロセスがあると考えられます。

請求書を電子化することによって、これを6つほどのプロセスに削減できます。
発行側で行っていた封入や投函が、メールへの添付と送信になることで業務の手間が減ります。法律上、請求書に押印する必要はありませんが、セキュリティやマナーの問題がある場合は電子印鑑を利用する方法もあります。受領側はメールで受信しますから、ポストからの取出しや封筒からの開封作業がなくなります。
上図を見ると、目に見えて業務プロセスの短縮されていることがわかります。

さらに効率化を推進したいという皆様には、日本の標準仕様JP PINTに基づいて運用されている「デジタルインボイス」を採用することもおすすめです。システムの違いを問わずに企業間でインボイスデータを連携できるため、データ変換や再入力が不要となり、仕訳入力や消込作業の自動化も可能になります。
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デジタル化によって経理業務を効率化し、生産性を向上させていくことは、これからの企業経営に欠かせない業務変革のひとつです。「請求書の電子化」は、その第一歩。電子帳簿保存法の改正で請求書データの保存要件が大きく緩和され、導入しやすくなっています。経理部門のDX推進に取り組んできたMJSに、まずはご相談ください。長期的な視点で経理部門のデジタル化を見据えながら、お客様企業に最適な導入プランをご提案いたします。

インボイス制度に対応する 製品ラインアップ
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