先述の通り、確定申告には二つの申告方法があります。青色申告は法人、個人ともに節税効果に優れていますが、決算書の提出が必須です。一方で白色申告は処理が簡単であるものの、節税効果が極めて薄いというデメリットがあります。
■青色申告と白色申告の違い(法人の場合)
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青色申告 |
白色申告 |
赤字の繰り越し |
9年間 |
なし |
一括の経費計上 |
30万円未満まで計上可 |
10万円未満まで計上可 |
提出する決算書 |
青色申告決算書 |
収支内訳書 |
自宅の光熱費や家賃など |
会社名義であれば経費として認められる |
根拠に加えて、「業務・仕事の割合が50%を超えている家事関連費」のみ可能 |
■青色申告と白色申告の違い(個人・フリーランスの場合)
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青色申告 |
白色申告 |
特別控除(所得税) |
あり(10万円・65万円) |
なし |
親族への人件費 |
経費として計上可 |
なし |
自宅の光熱費や家賃など |
根拠があれば計上可 |
根拠に加えて、「業務・仕事の割合が50%を超えている家事関連費」のみ可能 |
一括の経費計上 |
30万円未満まで計上可 |
10万円未満まで計上可 |
赤字の繰り越し |
3年間 |
なし |
提出する決算書 |
青色申告決算書 |
収支内訳書 |
承認手続き |
あり |
なし |
帳簿の作成 |
必要(主要簿) |
不要 |
■ツールその1:エクセル
青色申告の資料作成に活用できる最も身近なツールがMicrosoft Office Excel(以下、エクセル)です。本人のスキルと努力次第で、主要簿だけでなく、税務署に提出する「青色申告決算書」まで作成できるので、このツール一つで作業を完結できるとも言えます。仕訳帳や総勘定元帳などのフォーマットをインターネットからダウンロードすることも可能です。
ただし入手したフォーマットをうまく活用するには、マクロのプログラムなど、専門知識を駆使する必要があります。そのため、一般的にエクセルを利用した青色申告は難しいと考えられています。
■ツールその2:無料会計ソフト
完全無料で仕訳帳や総勘定元帳を作成する会計ソフトも存在しています。これらのソフトは永久無料で使える代わりに、機能が充実していない、サポートが乏しい、広告表示が消えない、などのデメリットがあります。例えば制度や税率が変更された場合など、最新の情報にアップデートされるのが遅れることもあるので、間違った結果を申告しないよう注意しなければなりません。
簿記の知識があり、作業の効率化を図りたいという人は、検索サイトで検索のうえ、自身に合ったツールを探してみてください。
■ツールその3:会計ソフトの無料キャンペーン・体験版
今回紹介する中で最もおすすめなのが、有料の会計ソフトやクラウドサービスの無料キャンペーン、体験版の利用です。
例えば、
ミロク情報サービスの「かんたん!青色申告」の場合は下記のような特長があります。
ミロク情報サービスの「かんたん!青色申告」の特長
- 頻出する取引の摘要や伝票を辞書に登録することで、いつでも呼び出すことができる
- どの勘定科目を使うか迷った際に、一般的な仕訳事例を調べるための補助機能がある
- 取引を帳簿に入力すると、関連する他の帳簿にも自動的に反映される
- ウィンドウを開いたり閉じたりしなくても、複数の帳簿を直感的に切り替えて作業できる
- 銀行口座・クレジットカードの入出金明細を帳簿に自動で取り込める
30日間、無料ですべての機能が使えるので一度試してみてください。
他にも、クラウド会計の中には契約の初年度を無料としているソフトもあります。
ただしいずれも、期間が終了すれば有料となってしまいますので、利用規約をよく読み、うまく活用できるようにしてください。
以上で紹介したツールは、どれも一長一短あります。自身のスキルや経済状況によって活用しやすいツールは違ってくると思いますので、まずは一度利用してみて、自分に合ったツールを見つけてみてください。
※関連サイト:
ミロク情報サービス「無料体験版|MJSかんたん!シリーズ」