ざっくり分かる会計用語!簡単解説「繰延資産」

本来、支出した際に処理すべき費用でありながら、一定期間にわたる償却が認められている資産のことを繰延資産といいます。この繰延資産は「会社法」、「税法」という二つの法律で定められているのを知っていますか?
今回は繰延資産の概要と処理について解説します。できる経理には必須の知識ですので、覚えておきましょう。
繰延資産の活用法
では、どのような資産が繰延資産と認められるのでしょうか。これについては「会社法」と「税法」でそれぞれ定義されています。
会社法での繰延資産
会社法上では、以下の5つの費用が「繰延資産」として認められています。
■創立費
- 事務所の賃借料
- 登録免許税
- 金融機関への取引手数料
- 定款や諸規則など作成費 など
■開業費
- 打ち合わせに使った会議室のレンタル料
- 名刺、チラシなどの広告費 など
■社債発行費
- 金融機関への取引手数料
- 社債券などの印刷費
- 社債の登記の登録税 など
■株式交付費
- 証券会社の取扱手数料
- 株式募集にかかる広告費
- 株券などの印刷費 など
■開発費
※「研究費開発費に係る会計基準」が適用される研究開発費は非対象
- 企画調査費
- 市場調査費
- コンサルタント料 など
税法での繰延資産

■役務提供にかかる権利金
- フランチャイズの加盟金
- ノウハウの提供料 など
■広告宣伝のための資産贈与費
- のぼり
- ショーケース
- 看板 など
■建物の賃借にかかる権利金
償却期間:基本的に5年(例外もあり)
※資産の貸借にかかる権利金の例外のケース
- 建物の耐用年数の10分の7に相当する年数
新築の建物に支払った権利金が建物の貸借部分の建設費の大部分を占めていること。加えてその建物が存続する間は、貸借できる状況であると認められた場合。 - 建物の貸借後の見積残存耐用年数の10分の7に相当する年数
中古の建物など(1)以外の権利金などで、契約や慣習により明渡しに際して借地権として転売できることになっている場合
■公共物に支出する費用
- 自社に面する道路
- アーケードの看板の補修 など
- 耐用年数×10分の1
施設を負担者のみが使用する場合 - 耐用年数×10分の4
施設を負担者以外の者も使用する場合
※参考サイト:国税庁「建物を賃借するための権利金等」
税法上の繰延資産は均等償却のみ認められています。各月に償却すべき金額は以下のように計算します。
繰延資産の額 × 当期の月数 ÷ 償却期間の月数
なお、支出額が20万円の場合は全額を損金として計上し、一括で支払うことができます。






















