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業務効率 2018/05/29

経理としてキャリアアップするための3つのスキル

春は異動のシーズン。新しく経理部に入社、または異動となった方も多いことでしょう。経理のキャリアアップをテーマにしている本ブログでは、目的につながる情報や知見を紹介するために、これまでに多くの税理士や経理担当に取材を行ってきました。その中で、売れている税理士には共通の要素があることがわかってきました。そこで今回は、人気税理士が必ず備えている3つスキルについて検証したいと思います。

独自の強み

「普通の税理士では、存在していないに等しい」。ある人気税理士の言葉ですが、これはあらゆる職業に言えることではないでしょうか。「普通」というのは、レベルが凡庸であるということと、強みがないという二つの意味をもちます。レベルが凡庸であるなら、レベルアップを図ればいいという判断になりがちですが、まず、何のスペシャリストになるか目標を定めないと、具体的な行動に移せません。つまり、何を強めていくかを考えなければならないため、「レベルアップ」と「強みを持つ」、この二つは相関しています。

実際に、強みがなく廃業寸前だった税理士が相続税・贈与税に特化すると決めて研鑽を重ねたところ、瞬く間に人気税理士になった例があります。顧客の立場に立つと、やはり相談するなら専門性の高さは大切なポイント。スペシャリストは選んでもらいやすくなります。今、相続税・贈与税に関わる事業承継というジャンルは非常に需要があるので、こうしたニーズを見極めて業務を特化するのは有効です。

とは言え、企業の経理担当が得意な業務に特化することは困難なことでしょう。まずは会社の業務を満遍なく遂行した上で、自分の強みを見出し精鋭化していくことが大切です。また、自分の強みがわからないという方も多いかと思います。そういう方は、いきなり強みに特化するのではなく、付加価値をもつというイメージで要素を組み合わせてみて下さい。例えば、「経理×ファイナンス」「経理×フィンテック」「経理×経営計画」などです。経理との相乗効果の高いジャンルを付加価値として備えたいものです。

問題発見力

すべての業務は、顧客の問題解決のためにあるといっても過言ではありません。経理の分野でも、AIに代替されない領域の代表は、問題解決のためのコンサルティングと言えます。社内の様々な数字を扱う経理担当については、日々の業務の中でふれる数字の中で問題を発見し、解決への糸口を見出すことを習慣づけていくところから始めましょう。

更にそこから一歩踏み込むと、顕在化している数字や事象の奥に本当の問題が潜在しているケースが多々あります。例えば、資金繰りに困っている社長の問題。それは、社内にキャッシュが足りないということではなく、社長がキャッシュフローを把握していないというのが真の問題だったりします。そうした場合、解決策は資金調達ではなく、キャッシュフローを可視化することになります。

上記のような場合に問われるのは、問題解決力以前の問題発見力です。これを身につけるためには、会社の数字を読み解くだけでなく、社内の様々な部門と直接コミュニケーションをとることが大切です。経理は、各部門にお願いや通達することも多くあり、あらゆる部門とつながるハブのような存在です。意識的に悩みや困りごとをヒアリングするようにしましょう。

聞く力

先述した問題発見力やコミュニケーション力を養う上で欠かせないスキルが「聞く力」です。経理だけでなくあらゆるビジネスパーソンに必要とされる能力であり、書く力、話す力、情報収集力の源泉となります。人気のある税理士やコンサルタントは、ほぼすべての方が聞き上手です。

では、これまで2000人以上のインタビュー歴を持つ筆者がキャリアの中で習得した、相手が気持ちよく話してくれるヒアリングのコツをご紹介します。

  • リアクション
    あなたが一生懸命に話している時、聞き手が何のリアクションもなかったらどんな気持ちでしょう。不安に思い、言葉が重くなるのではないでしょうか。聞き手のリアクションは相手に気持ちよく話してもらうために欠かせない所作です。言葉による肯定より身体による肯定感の方が効果的であることが立証されています。大きく頷くなど、身体で肯定感を示してみてください。

  • リピート
    話し手の言ったことをそのまま繰り返すテクニックです。これは話の内容を肯定しているとともに、興味があるという意思表示にもなります。それを受けた話し手は、その言葉を更に噛み砕いて具体的に語ってくれるため、より深くお互いの意識を合わせることができます。質問に窮して困った時もリピートで間をもたせるなど、重宝する技です。

  • 要約
    話し手の言ったことをかいつまんで要約します。論旨が不明瞭になった時などに軌道修正したり、確認したりする時に使います。

  • パラフレーズ
    話し手の言葉を自分の言葉に置き換えたり、比喩や暗喩を用いて言い換えたりします。表現を変えることで話し手に深い気づきを促し、話題を深く展開させることができます。
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今、税理士、会計士、社労士など士業の方々で経営コンサルタントに業務をシフトするケースが増えているようです。そこには、コンサルタントをメインにして会計など以前の業務を自身の強みや付加価値として打ち出すという意図があります。一方、本文で紹介したように、経理のフィールドにいながら相続税などに特化するケースも増えています。変革の方向は正反対のように見えますが、強みを明確にするという観点では同じことだと言えるでしょう。社内の経理担当でも参考にできるのではないでしょうか。日常業務を遂行しつつ自分の強みを見出し、お手本となる社内外のスペシャリストたちと積極的に交流をもち、強みを強化していきましょう。

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