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事業継続(BCP) 2017/04/27

事業継続計画(BCP)の基礎とポイント

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近年、よく耳にするようになった事業継続計画(BCP)という呼称。これは一体何を意味するのでしょうか。
BCPとは、「Business Continuity Plan」の頭文字をとった略語。文字通り、事業継続計画を意味しますが、それがどんなものなのか言葉では説明できないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、経理担当として知っておくべき基礎知識をご紹介しましょう。

事業継続計画(BCP)とは

事業継続計画(BCP)とは、広義の考え方では「非常事態に強い企業の経営手法」ということになります。
具体的には、災害や大事故などの緊急事態が発生した際の非常時対応マニュアルを指し、その保守・運営業務全体を包含します。
自然災害、大事故、不祥事などが発生した際も、被害を最小限に抑え、ビジネスをできるだけ迅速に再開させるための事前計画とマニュアル、その運営業務全体を指しています。

BCPの策定は義務なのでしょうか。実は、BCP策定を義務づける法律や条例はありません。もちろん、国や各業界団体はBCPの策定を推奨し、ガイドラインの策定や支援事業を展開しています。こうしたサポートを受けるか、独自に導入するかは企業次第となっています。

現状、BCPを策定している企業はどれくらいに上るのでしょうか。内閣府「企業の事業継続及び防災に関する実態調査」によると、平成27年度BCP策定済み企業は大企業で60.4%、全体で35.8%。平成25年度では大企業53.6%、全体で26.9%ですから、着実に増加しているといえます。その背景には、企業を取り巻くリスクの高まりと企業構造の弱体化があげられます。

なぜ、事業継続計画(BCP)は必要か

「企業を取り巻くリスクの高まり」のひとつは、東日本大震災をはじめとする大規模災害の増加です。
地震だけではなく、火事や噴火などで事業継続が絶たれるケースなど、現実的な問題として想定されています。
さらに、急増するサイバー攻撃の脅威や、食中毒・リコールなどの不祥事がSNSにより急速に拡散されてしまうことも大きなリスクと捉えられています。

「企業構造の弱体化」とは何を意味するのでしょう。
近年ではサプライチェーンマネジメントやジャストインタイム生産方式、アウトソーシングの拡大など、供給連鎖や他社との協業による効率化が広がっています。さらに、イントラネットをはじめ企業内を広範なネットワークで結ぶ例があたり前となっています。
これらの環境は、災害やサイバー攻撃などの脅威でどこか一カ所の連鎖が断ち切れると、関連する企業全体の操業が停止に追い込まれるリスクを抱えているといえます。

自然災害はもちろん、サイバー攻撃などの新たな脅威、不祥事の際のSNSによる拡散。
こうした外圧的なリスクの高まりに加え、企業のネットワーク化や供給連鎖、他社との協業による有事の際の被害拡大が懸念されているといえます。自社だけでなく、広い範囲でBCPを導入し社会全体を守る必要性に迫られているのです。

実際に何を作成するのか

BCPを導入する際に実際に作成するものは様々ですが、最も重要なものが災害などの発生時に活用する初動対応計画(非常時対応マニュアル)です。さらに仮復旧計画(事業継続マニュアル)、本復旧計画と段階的にまとめていきます。

初動対応計画(非常時対応マニュアル)は、自然災害や事故などの発生が確認された直後に行う活動で、被害を最小にとどめるための防災対策と、その後の仮復旧へつなげていくための準備作業をまとめたマニュアルです。

仮復旧計画(事業継続マニュアル)は、初動対応が落ち着いた次の段階で必要となるもの。具体的には、代替設備や非常用電源の準備、バックアップシステムの立ち上げ、業務委託先や仕入れ先の一時的な切り替え対応、主担当者以外による業務継続のための引き継ぎなどになります。

本復旧計画は、仮復旧により暫定的な対応を行っていた各種の業務、また代替品を用いていた設備などを平常時の状態に戻していくための準備。この段階では、初動対応や仮復旧対応のように一分一秒を争う状況ではないこともあり、それほど精密なマニュアルは必要とされません。
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事業継続計画(BCP)は、専門家やコンサルタントのサポートを受けながら自社で独自のものを策定するケースが大半を占めているようです。その場合、総務部や経理部などのバックオフィス部門が中心になり、自社でプロジェクトチームを編成する例も多く見られます。
各種マニュアルの作成はもちろん、事前分析と導入後の保守運用などでも、会社の様々な数字を熟知している経理の知見が活かせるはずです。
業務の幅を広げるためにも、日頃からBCPを視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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