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会計処理 2017/04/04

新米経理のための基本講座「会社の数字」第1弾 売上編

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会社は、様々な数字で成り立っています。会社の数字の意味を知ることは、決算書を正確に読むための端緒となり、それは会社の現状を把握することにつながります。
そこで、新年度を迎えた新米経理担当のための「会社の数字」シリーズをお届けしたいと思います。第一弾は売上編です。

売上とは何だろう

売上とは会社が提供する商品やサービスに対して支払われた金額の合計です。
つまり、会社が提供する商品・サービスの価値と定義することができます。したがって、会社の数字の中で最も大切な数字と言えるでしょう。
会社は、顧客に対して常に自社の商品・サービスの評価を聞き、改善点を導き出します。顧客にとっての価値を高めることが売上向上の源泉となり、その結果会社は存続することできるといえます。

売上は下記のように、単純な公式で表すことができます。
〈売上=客数×客単価〉

客数は、「新規の客数」と「既存客のリピート数」に分解することができます。新規の客を増やすためにはどうしたらいいか、既存客のリピートを増やすための施策は何か。経営層やマーケティング部、販促部は日夜そうした戦略を練っています。

客単価は、商品・サービスのブランディングに直結します。どのようなターゲット層にどんな付加価値を提供するのか。そうした戦略は研究開発やマーケティング部に委ねられ、商品・サービスの改善や新商品開発に活かされます。

上記の公式を構成する各要素から導かれる戦略は、その過程で競合他社との比較を通じて、自社の強みと弱みがあぶり出されます。経理担当は、そうした自社の強みと弱み、戦略などの元となる数字を経営層に提供するという重要な任務を担います。

BtoBは信用取引が一般的

消費者に対して直接商品・サービスを提供している小売業などの業態は、顧客から商品・サービスの対価として現金を受け取ります。こうした企業と消費者の商取引を B to C(Business to Consumer)といいます。
一方、企業と企業の商取引が B to B(Business to Business)。B to Bにおける商取引では、商品・サービスを提供してもその場では代金のやり取りは行わず、後から銀行振込などで支払われるケースが多くなります。

こうした代金後払いの商取引は、会社同士の信用に基づいていることから、信用取引といわれます。買い手の会社が商品・サービスを購入すると、売り手の会社は買い手の会社に代金の支払いを要求する請求書を発行します。
これにより、期日までに代金が支払われる約束が取り交わされます。この代金を受け取る権利を売掛金、代金を支払う義務を買掛金といいます。

代金の締め日から支払い日までの期間を支払いサイトといい、例えば「月末締め、翌月末払い」なら、毎月末日で請求書をまとめて合計した金額を翌月末日に支払うという約束がなされることになります。売掛金はなるべく早く回収したい、買掛金はできれば遅く支払う方が、現金に余裕が生まれます。
双方の相談によって支払いサイトを決めるのが一般的です。

支払いには小切手や手形も

請求の支払いは通常銀行振込で処理されますが、小切手や手形が使用される場合もあります。
代金を支払う会社が小切手や手形に金額を記入し、支払先の会社に渡します。受け取った会社はそれを銀行に持っていくと、銀行は代金を支払う会社(小切手や手形の発行者)の当座預金から現金を引き出して、支払先の会社に額面の金額を振り込んでくれるのです。

では、小切手と手形はどんな違いがあるのでしょうか。
いちばん大きな違いは、小切手は銀行に持っていけばすぐに現金化できますが、手形には支払い期日があり、その期日まで現金化できない点。一般的に手形は支払いを先延ばしにするために発行されるものです。
とはいえ、代金を受け取る会社もすぐに現金化できないと困るケースもあります。その場合、銀行に手形を買い取ってもらい、すぐに現金化する「割引」、手形を他の売掛金の支払いにあてる「裏書」などの手法もあります。

なお、手形を受け取った会社が支払期日まで待っても銀行で現金化に応じてくれないケースもあります。
それは、手形を発行した会社の当座預金に、手形に書き込まれた金額分の残高がない場合です。これを「不渡り」といいます。何度か耳にしたことがあるという方も多いことでしょう。6ヶ月以内にこの不渡りを2度出した会社は、銀行との取引を止められてしまいます。
その後、ほとんどの会社が倒産の憂き目を見ることになるのです。
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会社の数字の中でも、最も大切な売上について簡単に紐解いてみました。いかに効率よく売上を上げるかという点が会社の戦略につながり、売上の一部が社員の給与になり、研究開発や設備への投資に回り、次の成長を促進していく。そして、売上がなくなると、会社は死に絶えてしまう。売上は会社の血液のようなもの。
経理担当は、この血液の流れをチェックする医者のような存在といえます。
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