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会計処理 2017/04/11

新米経理のための基本講座「会社の数字」第3弾 利益編

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会社が成長していくための源泉となる売上について取り上げた第1弾、そして、その大切な売上をつくる上で欠かせない費用について言及した第2弾
第3弾は、売上から費用を差し引いたもの、すなわち利益に迫ります。
会社は売上と費用のバランスを考慮しながら利益の最大化を図ろうとしています。新米経理として、ぜひ知っておきたいポイントです。

利益は「売上」ー「費用」

前回の記事で取り上げたように、会社は売上をつくるために商品を仕入れたり、製造したりするために費用をかけています。商品を調達するための費用を仕入原価、商品をつくり出すための材料費や従業員の給料を製造原価と言うことは、前回も触れました。

これらの費用の他にも様々な費用がかかります。例えばスーパーなら、多様な食料品の仕入原価の他に、それらを運ぶ運送費、店員やパートの給料、家賃や光熱費、チラシなどの広告宣伝費、店内POPに使う紙やペンなどの消耗品費も必要となるでしょう。

会社の利益を計算するためには、大本の売上高からこれらの費用を段階的に引いていく必要があります。この作業は、決算書のひとつである損益計算書に基づいて行われます。それでは、5つの利益の概要を見ていきましょう。

利益の種類は5つ

費用は単純に引き算していけばいいわけではなく、決められた順番があります。まず、自社の商品やサービスを売って得た収益が売上高です。この売上高から商品を仕入れた費用(仕入原価)や製造する時にかかった費用(製造原価)を引いたものが売上総利益になります。「粗利」と呼ばれるケースもあります。

売上総利益から販売費及び一般管理費を引いたものが営業利益。ここから家賃収入や金利収入、為替変動など、営業外の収益を足し、銀行借入の支払利息などを引いたものが経常利益です。会社の通常の活動か得られた利益を表し、とても重視される数値です。「ケイツネ」と呼ばれる場合もあります。

経常利益に特別利益を足し、特別損失を引いた利益が税引前当期純利益となります。特別利益とは、その期に突発的に生じた利益のこと。例えば、会社所有のビルなどの不動産や株を売って得た利益などです。特別損失は、その反対で地震や火事、盗難など、不測の事態による損失です。

そして、税引前当期純利益から税金を引くことで当期純利益が算出されます。これが、1年間で会社が稼ぎ出した最終的な利益です。当期純利益は、株主など会社に投資してくれた方々への配当金として支払ったり、設備を充実させるために投資したり、将来に備えてためておいたり、その使途を決めていきます。

5つの利益計算
① 売上高−売上原価(仕入原価・製造原価)=売上総利益
② 売上総利益—販売費及び一般管理費=営業利益
③ 営業利益+営業外収益—営業外費用=経常利益
④ 経常利益+特別利益—特別損失=税引前当期純利益
⑤ 税引前当期純利益—法人税=当期純利益

余剰金の処分を決める

当期純利益をどう活用するか、その使途を決めることを余剰金の処分と言います。余剰金の処分は、外部流出と内部留保の2つに大別されます。外部流出とは、株主への配当金のこと。会社に投資してくれた株主に対して、利益の中から配当金を出すわけです。

内部留保は、その使途によって任意積立金、利益準備金、繰越利益余剰金の3つに分けられます。任意積立金は、新しい工場や設備を買うなど、明確な目的のために積み立てておく資金です。利益準備金は、法律によって会社内に積み立てておくことを義務付けられている資金。そして、最後の繰越利益余剰金が来年度に持ち越されることになります。

上記にあげた余剰金の処分方法は、会社が自由に決められるわけではなく、株主総会で株主の承認が必要となります。会社は、株式総会に提出する株主資本等変動計算書に、配当金の金額をはじめ余剰金の処分方法を記載し、会社のオーナーである株主の承認を得るのです。
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会社が1年間稼いだ収益は、様々な費用を段階的に差し引くことで、最終的な利益として確定し、余剰金が処分されます。その一連の流れを、決算書のひとつである損益計算書にまとめていくのが経理担当の大切な役割です。
自社がどのような活動を通して売上をあげ、そのためにどんな費用(投資)をかけているのか。その結果、どれだけの利益をあげ、その余剰金はどう活かされているのか。それらをしっかり把握することから、経理担当の仕事はスタートします。
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