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業務全般業務効率化 2022/07/12

売掛金は回収するまでが重要!遅延させないための重要ポイントとは

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事業取引において、売掛金を計上した段階で安心してしまっていませんか?
売掛金とは実際には「ツケ」のようなもので、商品やサービスに対する入金は全くされていない状況を指します。そして売掛金が未回収の状態が続けば、当然、企業の損失になる可能性もあるのです。
今回は、売掛金回収の重要性や、効率よく回収する方法について紹介します!

売掛金は回収するまでが重要

企業取引では、実際に商品やサービスを売り上げたタイミングから一定期間経った後に入金が行われる、掛売上が多く行われています。
掛売上は、簡単に言えば取引先との「ツケ」取引です。そのため、商品やサービスを提供した段階では実際の支払いは行われません。ただし、損益計算書には売上を計上します。
このとき、未回収分の金額を仕訳する際の勘定科目が売掛金です。
仕訳で考えると以下の通りです。

売上計上時
借方 金額 貸方 金額
売掛金 20,000 売上 20,000
回収時
借方 金額 貸方 金額
現金 20,000 売掛金 20,000
では、なぜ売掛金を管理する必要があるのでしょうか。


貸倒れの危険性
例えば飲食店にて、ツケで来店していた顧客が精算せずに音信不通になったとします。
その場合、これまでツケという売掛金で売上計上していた分の現金は回収できません。
この状態を、会計では貸倒れといいます。売掛金が貸倒れとなった場合、当然ながら現金は1円も増えません。
また、売掛金が回収できなくなった場合、損益計算書では貸倒損失を計上します。
せっかく売上を計上していても、貸倒損失が計上されると、結果的には売上と貸し倒れ損失が相殺することになってしまいます。
さらに、仕入原価やサービス対価など、売上を計上するために行った活動の費用はそのまま損失となり、いわゆる赤字取引になってしまうのです。


回収までの時間は資金繰りの悪さにつながる
売掛金は、最終的に回収はできても、回収に時間がかかることによって資金繰りが悪くなるという注意点もあります。
特に、売上分の入金前に原価などの支払いが必要な状況になると、お金が足りないという流れに陥ってしまうため気を付けなければなりません。
長期に渡る未回収の売掛金には、将来の貸倒れに備えて貸倒引当金を設定します。貸倒引当金は、設定時に費用として計上されるため、その分収益が減ってしまいます。これらが売掛金の持つリスクとなるのです。

売掛金回収の流れと管理の仕方

売掛金の発生から回収までの基本的な流れを現金払いと比較してみると、以下のようになります。
上記の通り、掛売上では売掛金の発生から最終的に現金として回収できるまで、一連の管理が必要になってきます。


取引先ごとに管理する(得意先元帳)
売掛金を管理する際は、取引先ごとに発生から回収までの状況を把握しておく必要があります。
そのために作成される補助簿が、得意先元帳です。得意先元帳では、取引先ごとに売掛金が発生したタイミングや、現在の回収状況を記載していきます。
得意先元帳は売掛金の状況を一覧で把握できる便利な補助簿ですが、頻繁に発生する売上取引を毎回記入するのは、多くの手間がかかるというデメリットもあります。


会計ソフトの活用
近年販売されている会計ソフトでは、債権債務の管理機能が搭載されているものも多くあり、記帳の手間を削減することができます。
例えば、得意先元帳が入金伝票と連動されるソフトを利用した場合、入金の記帳と売掛金の回収消込を即時に行うことができます。企業の運営上、資金繰りはリアルタイムで把握できることが重要ですから、毎月発生する業務への対応としてこうした会計ソフトを導入するのも一案です。

売掛金を効率よく回収するには

売掛金は、請求から入金までの期間が契約で定められていることが一般的であり、基本的には請求月の翌月末に入金されることが多くあります。
ただし、そうであっても未回収となってしまう場合があります。
では、未回収になる要因にはどのようなものがあるのでしょうか。


売掛金が未回収になるパターン
取引先の単なる入金漏れ
取引先側に支払意思があるものの、入金処理に漏れがあった場合は未回収になります。
入金漏れに気付いた際はすぐに取引先と連絡を取り、必要に応じて督促を行う必要があります。

取引先が支払いに応じない
売掛金の請求を督促をしても、そもそも取引先と連絡が取れない場合や、取引先が支払いに応じてくれない場合もあります。
このとき、その取引先と仕入取引も行っている場合には、債権債務の相殺の実施を検討します。債権債務の相殺とは、売掛金の回収ができない分、買掛金の支払義務を免除するものです。
どうしても売上側の努力で回収できない場合は、弁護士などに依頼して法的手段をとることになりますが、多くの場合は法的費用の方が回収額より高くなってしまうため、貸倒損失を計上することになります。これはつまり、泣き寝入りということになってしまうのです。

売上側の請求漏れ
毎月継続して発生している取引など、管理が煩雑になりがちな案件については、請求漏れ・遅れが発生してしまうこともあります。
また、毎月回収状況を確認して必要に応じて取引先に入金の督促をするのは、経理担当者にとって大きな手間です。
このような回収作業自体をまとめて簡潔に実施できる回収代行サービスもあるため、状況によって活用してみると効率のよい対応ができるでしょう。
回収不能の状態に陥らないための対策として、売掛金の発生時点から取引先の財務状況を確認することや、事前に回収を見据えた対策を実践しておくことが、非常に重要になります。

※関連記事:支払遅延や貸し倒れ。売掛金を巡るトラブルと回収方法


回収代行サービスの活用
売掛金の回収代行サービスは、売上側の代わりに回収代行業者が集金業務を行うものです。
例えばミロク情報サービスの「楽たす回収」では、口座振替により売掛金の回収を行っています。
口座振替は専用のWebサイトで簡単に行うことができ、クレジットカード決済や銀行振込と比較しても安価な手数料で利用することが可能です。
売上側にとっては毎月の集金業務が不要になることで活用する価値があります。
また、取引先側にとっても、入金業務が不要になり、支払漏れのリスクも減るといったメリットがあります。
少額の手数料で手間や費用を大きく削減できる一案として、こういった回収代行サービスの利用もぜひ検討してみてください。

※本記事の内容は掲載日時点での情報です。
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掛売上の場合、売上を計上しても、回収漏れになったり、追加で多額の回収コストがかかってしまったりすると、結果的に利益は目減りします。
売上を計上する場合は、回収までを見据えた対応を重視し、場合によっては回収代行サービスなどを活用して効率よく売掛金を回収することを意識していきましょう。

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