GDP(国内総生産)では世界第3位の経済大国(2020年時点)というポジションを保っている日本ですが、労働生産性を見ると意外なほど低く、OECD(経済協力開発機構)加盟国38カ国中21位というランクに甘んじています。
今後、少子高齢化によって日本の労働力人口が大幅に減り、深刻な人手不足、各種インフラの老朽化、持続的なデフレ傾向といった課題が待ち受ける中で、加速し複雑化していくグローバル経済を生き抜くためには、デジタル技術を活用した「労働生産性の向上」「付加価値や競争力の創出」「ビジネスモデルの変革」が欠かせないと言えます。
さて、このように大きなテーマから話を始めると、「大企業レベルの話で中小企業には関係ない」と思われがちですが、2016年の政府調査によれば日本企業のうち99.7%は中小企業。つまり、中小企業が積極的にデジタル技術を活用して生産性を向上しなければ、今後、日本の安定的な経済成長は望めないと言うことになります。
日本におけるデジタル化の主役は、ほかならぬ中小企業なのです。
経済産業省のレポート(2020年「中小企業のデジタル化に向けて」)においても、「生産性の高い中小企業は、IT投資等に積極的に取り組んでいる」と指摘されています。
ITDX 2022/05/17
生産性向上の鍵を握る中小企業のデジタル化
あらゆるビジネスがDX(デジタルトランスフォーメーション)の潮流に乗っている現在、デジタル化は、中小企業や小規模事業者にとって避けることのできない課題となっています。この記事では、例を引いてデジタル化がもたらすメリットを確認しながら、中小企業・小規模事業者のデジタル化や生産性向上を強力に支援する2022年度のIT補助金についてご紹介します。
日本のデジタル化の主役は中小企業
デジタル化がもたらす多彩なメリット
このような状況を受けて、デジタル庁の創設、行政手続きのデジタル化、補助金制度の拡充など、日本政府もデジタル化の推進に本腰を入れ始めています。
会計分野に目を向ければ、税の電子申告、電子帳簿保存法の要件緩和、電⼦取引データの電⼦保存義務化、インボイス制度の導入といった政策は、多かれ少なかれビジネスのデジタル化を後押しする要素を含んでいると言えます。
例えば、電子帳簿保存法に則って国税関連書類・帳簿などの電子データ化を推進すれば、
など、生産性向上のみならず、コスト削減やセキュリティにまたがるたくさんのメリットを享受することができます。 また、併せて経費精算のクラウドサービスを導入すれば、
といったメリットも生まれます。これらの例からも、デジタル化が生産性向上に効果的であることがおわかりいただけると思います。
会計分野に目を向ければ、税の電子申告、電子帳簿保存法の要件緩和、電⼦取引データの電⼦保存義務化、インボイス制度の導入といった政策は、多かれ少なかれビジネスのデジタル化を後押しする要素を含んでいると言えます。
例えば、電子帳簿保存法に則って国税関連書類・帳簿などの電子データ化を推進すれば、
- データ検索で必要な書類・帳簿を簡単に探し出せる
- テレワーク環境でも文書・帳簿を閲覧して業務を行える
- 他システムと連携したデータ活用が容易になる
- 閲覧権限の設定で書類・帳簿の盗難、紛失、不正コピーなどを防止できる
- 紙文書の印刷、保管、発送等にかかるコストの削減できる
など、生産性向上のみならず、コスト削減やセキュリティにまたがるたくさんのメリットを享受することができます。 また、併せて経費精算のクラウドサービスを導入すれば、
- スマートフォンを使った領収書のスキャナ保存と経費申請が可能になる
- 会計システムとのデータ連携で手入力、再入力、入力ミスなどを削減できる
- 申請から決済にいたる煩雑な業務をシンプルにできる
といったメリットも生まれます。これらの例からも、デジタル化が生産性向上に効果的であることがおわかりいただけると思います。
IT導入補助金を活用してデジタル化基盤を整備しよう
とは言え、デジタル化を実現するには、さまざまな初期投資が必要になることも事実。前述の電子帳簿保存法に則った国税関連書類・帳簿などの電子データ化の例で言えば、
などの投資が必要となります。
そこで活用したいのが「IT導入補助金」です。
2022年度のIT導入補助金では、導入費用の1/2以内が補助される「通常枠」に加え、新たに「デジタル化基盤導入類型」「複数社連携IT導入類型」の2類型が追加されています。
とくに注目したいのが、会計/受発注/決済/EC(電子商取引)に関わるソフトウェア導入を対象とした「デジタル化基盤導入類型」で、会計業務や商取引のデジタル化、インボイス制度への対応などを推進し、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者を強力に支援する内容となっています。 ※出典:IT導入補助金2022 公募要領 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)版
補助額は5〜350万円。そのうち50万円以下の費用については補助率3/4以内、50万円を超える費用については補助率2/3以内となっており、通常枠(補助率1/2以内)よりも魅力的な補助率となっています。ソフトウェア導入に伴って必要となるハードウェア購入費が補助金の対象となっていることも大きなポイントです。
あらゆるビジネスがデジタル化していくこれからの時代に向けて、しっかりとした基盤を整備しておきたい中小企業・小規模事業者の皆様は、ぜひ申請にトライしてみてください。
- JIIMA認証(電子帳簿ソフト法的要件認証)を取得している会計システムの導入
- 経費精算等のクラウドサービスやクラウドストレージの利用
- 電子データ化のためのスキャナ、複合機等の導入
などの投資が必要となります。
そこで活用したいのが「IT導入補助金」です。
2022年度のIT導入補助金では、導入費用の1/2以内が補助される「通常枠」に加え、新たに「デジタル化基盤導入類型」「複数社連携IT導入類型」の2類型が追加されています。
とくに注目したいのが、会計/受発注/決済/EC(電子商取引)に関わるソフトウェア導入を対象とした「デジタル化基盤導入類型」で、会計業務や商取引のデジタル化、インボイス制度への対応などを推進し、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者を強力に支援する内容となっています。 ※出典:IT導入補助金2022 公募要領 デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)版
補助額は5〜350万円。そのうち50万円以下の費用については補助率3/4以内、50万円を超える費用については補助率2/3以内となっており、通常枠(補助率1/2以内)よりも魅力的な補助率となっています。ソフトウェア導入に伴って必要となるハードウェア購入費が補助金の対象となっていることも大きなポイントです。
あらゆるビジネスがデジタル化していくこれからの時代に向けて、しっかりとした基盤を整備しておきたい中小企業・小規模事業者の皆様は、ぜひ申請にトライしてみてください。
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IT導入補助金の申請は、ITベンダー・サービス事業者からなる「IT導入支援事業者」と共同で行う複雑なプロセスで構成されており、スムーズに交付を受けるにはIT導入支援事業者による適切なサポートが欠かせません。MJSは、IT導入支援事業者として会計/受発注/決済/EC(電子商取引)に関わる多数の製品・サービスを登録しており、補助金申請についても豊富なノウハウがあります。IT導入補助金の申請をご検討なら、お気軽にご相談ください。
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