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消費税 2020/02/27

輸入飲食料品、カタログギフトの飲食料品は軽減税率の対象になる?確定申告前のケーススタディ

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経理担当者にとっては毎年恒例の確定申告の期間(2月17日~3月16日)が近づいてきました。2020年は「軽減税率」が導入されてから初めての確定申告ということもあり、会場の混雑や修正申告・訂正申告の増加などが不安視されています。
その対策として、経理ドリブンでは間違えやすい税率の対象を品目やケース別にピックアップして解説しています。今回は、輸入した飲食料品と通信販売・カタログギフトによる飲食料品の販売についてケーススタディしていきます。

※関連記事:みりんの消費税は10%?それとも8%?間違えやすい税率区分のケーススタディ

軽減税率の対象となる飲食料品の範囲

個別の事例を確認する前に、軽減税率の対象となる飲食料品の全体像をおさらいします。

■軽減税率の対象品目である飲食料品の条件
食品表示法に規定する農産物、水産物、畜産物、加工食品、添加物、一定の要件を満たす一体資産などの「すべての飲食物」。
※一体資産…おもちゃ付きお菓子やコーヒーとカップが一緒に梱包されているコーヒーギフトセットなど。

関連記事:業界別!消費税の増税・軽減税率の影響と対応について【食品製造業界編】

■軽減税率の全体像
  サービス・品目 税率
飲食料品 テイクアウト・宅配など 軽減税率対象(8%)
飲食料品 ケータリング 標準税率対象(10%)
※一部例外あり
飲食料品 外食 標準税率対象(10%)
飲食料品 一体資産 軽減税率(8%)
※一部例外あり
飲食料品外 医薬品・医薬部外品 標準税率対象(10%)

※出典:国税庁「よくわかる消費税軽減税率制度」

輸入した飲食料品の税率

日本で流通する飲食料品の中には、海外から輸入した製品も多く含まれています。そうした飲食料品のうち、「保税地域」から引き取られ、かつ、輸入時に「人の飲食または食用に供されるもの」として判断されたものについては軽減税率が適用されます。
保税地域とは輸出入する貨物が税関の手続きを完了するまで預ける(蔵置)場所のことです。指定保税地域、保税蔵置場、保税工場、保税展示場、総合保税地域の5種類があり、税関の手続きが完了するまでにそれぞれの場所で加工、製造することも可能です。
いずれの保税地域も、輸入取引する際には必ず通さなければならないので、基本的には「輸入した時に飲食料品として認められたものは軽減税率の対象」と理解してください。

ケーススタディ:輸入したタイ米(飲食料品)を飼料として販売する場合
卸売業者などでは、飲食料品を海外から仕入れて国内で販売することは珍しくありません。では家畜用の飼料として、飲食料品であるタイ米を輸入した場合はどうでしょうか。
先述の通り、輸入品を飲食料品として販売した場合は、取引先を問わず軽減税率の対象になります。その一方で、飼料など飲食料品以外で販売した際には、軽減税率は適用されません。これらの規則は、国内の飲食料品を取引する際と同様です。

■軽減税率の対象になる場合
  • 輸入したタイ米の一部を「飲食料品」としてスーパーに卸した。
  • 輸入したタイ米の一部を「飲食料品」として飲食店に卸した。

■軽減税率の対象にならない場合
  • 輸入したタイ米を「飼料」として、畜産農家に販売した。

通信販売・カタログギフト

インターネットやテレビなどを通じた販売では、商品が「飲食料品」に該当すれば軽減税率が適用されます。このように販売者と購入者が直接取引する場合は比較的単純なのですが、結婚式の引き出物に多いカタログギフトのように、購入者と実際に商品を受け取る受贈者が異なる場合は注意が必要です。

ケーススタディ:キャンペーン賞品としてカタログギフトを購入する場合
飲食料品とそれ以外の商品が混在したカタログギフトをキャンペーンの賞品として提供した場合、当選者(受贈者)が飲食料品を選んでも軽減税率は適用されません。
これは、購入者が飲食料品ではなくカタログギフトを購入し、当選者に贈呈する取引とされるためです。つまり、当選者が選択した商品をカタログギフトの業者が「手配するサービス」であり、「飲食料品の譲渡(販売)」とは見なされないのです。
なお、仮に飲食料品のみのカタログギフトであったとしても軽減税率の対象にはなりません。
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軽減税率が導入されて初めての確定申告がすぐそこまで迫っています。軽減税率の対象区分については、通信販売とカタログギフトのように、似ている取引であっても異なるケースは珍しくありません。確定申告決算書を作成する人はもちろん、外部に委託する場合でも自社と軽減税率の関係を正しく理解するのは大事なことです。このタイミングで一度、軽減税率の対象について理解を深めてください。

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