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IT業務システム 2019/12/17

導入が進む経費精算のシステム化。経理部門のメリットとは?

スマートフォンでの申請や交通系ICカードの読み取りなど、現場部門のメリットが目立つ経費精算のシステム化・モバイル化。経理部門にとっても業務効率化を図れるさまざまなメリットがあります。

経費精算のシステム化は経理部門にも大きなメリット

食品メーカーW社で経理課長を務めるCさん。遅めの昼食を取ろうと社員食堂にやってくると、プリンの空カップを片手にグッタリ天井を見上げている社員がいました。新人経理として期待されているDさんです。

C課長「おつかれ。経費精算、一段落したんだって?」
新人D「終わりました・・・やり切りましたよ・・・ご褒美のプリンぐらい食べてもいいですよねぇ」
C課長「新人にしては手際がいいって、E君が褒めてたよ」
新人D「それは嬉しいですけど、経費精算って、これからもずっと毎月あるんですよね」
C課長「あ、新商材が好調だから、来期から営業部門の人材増強するって」
新人D「うあー、それ、仕事増えるやつじゃないですか。ちょっと、転職サイト見てもいいですか?」
C課長「まあまあ、経費精算にこれ以上時間取られるとウチも困るからさ、いよいよシステム化することになったよ」
C課長「オレもそう思ってたんだけどね」
新人D「ホントですか? それ、詳しく聞きたいんですけど」

さて、経費精算業務のシステム化・モバイル化は、経理部門にどのようなメリットをもたらすのでしょうか?

スマホによる経費申請で「溜め込み」を防止

経費精算と言えば、どうしても締切日前に申請が集中してしまいがち。Cさんが経理課長を務めるW社は営業部門が大きいため、個々の営業マンから提出される経費精算の処理が、経理部門の業務を圧迫する原因となっていました。

新人D「どうして皆さん、締切直前に出してくるんですかね」
C課長「営業は外回りで忙しいからね、経費精算に限らず、締切まで余裕があるものは、どうしても後回しになっちゃうんだ」
新人D「それで、いつでもどこでもスマホで経費申請できるようにしようって言う話ですよね」
C課長「担当者だから分かると思うけど、紙の申請書で経費申請するのって面倒でしょ」
新人D「それは、まあ」
新人D「営業さんたちは楽でしょうけど・・・」
新人D「なるほど」

申請内容の自動チェックで業務負荷を大幅に軽減

経費精算で最も手間のかかる業務の一つが、申請内容のチェックです。とくに、計算ミスや記入ミスなどの洗い出しと修正・差し戻しは、経理部門・現場部門双方にとって大きなストレスとなっています。

新人D「いやもう、とにかく申請書類の不備や間違いが多いですよね」
新人D「・・・ハモりますよね、ホント」
C課長「一応、経費精算の申請ルールを守るよう、定期的にアナウンスしてるんだけどね・・・」
新人D「まあ、守れっていっても難しいですよね」
C課長「おや、Dさんらしくもない」
新人D「あー、何というか、私も業務ルールのすべてを覚えているわけではないですし」
C課長「そうだよね。というか、」
C課長「だってその方が楽だし、確実でしょ。スマホで入力するときに申請内容を自動でチェックしてくれれば、経理部門に上がってくるのはルールに沿った申請だけなんだし」
新人D「それは魅力的ですね。修正や差し戻しの作業がだいぶ減りそうです」

経費申請の「差し戻し」にともなう業務負荷とストレスを軽減!

経費精算の申請処理をストップさせてしまうのが「差し戻し」の発生です。経理部門の作業工数が増えてしまうことはもちろんですが、申請者との交渉がツライという経理担当者も多いのではないでしょうか?

新人D「申請内容をシステム側で自動チェックすると『差し戻し』は減るでしょうけど、無くなることはないんでしょうねぇ・・・」
C課長「あれ、Dさんは『差し戻し』は苦手? 不備のあった申請書持って行ってドヤ顔で修正依頼するの、楽しくない?」
新人D「どんだけ神経太いんですか。新人経理には荷が重いんですよぅ。営業部とかコワイ感じの人多いし」
C課長「コワイかなぁ(笑)」
新人D「笑い事じゃないですよ」
C課長「申請時の自動チェックが導入されればそんなストレスも減るでしょう」
新人D「ホントですか?」
C課長「うわー、すごい良い笑顔。経理課長の立場から言えば、現場部門との人脈を作る良いチャンスだと思うけど、『差し戻し』自体は思っている以上に手間暇のかかる作業だからね。システム的に処理できるなら、それに越したことはないよね」

会計システムとの連携で経費の仕訳入力を自動化・省力化!

経費申請をチェックして承認したら、経理部門を待っているのは会計システムへの経費の仕訳入力。経費申請のチェックよりも仕訳入力の方が大変!と感じている経理の方は、案外多いようです。

新人D「経費の仕訳入力は、けっこう気を遣いますよね」
C課長「仕訳にミスは許されない、とは言え、人間だからね。期限の迫る経費申請業務ならなおさら、どんなに注意しても入力ミスや数字の読み間違いは発生しちゃうからなぁ」
新人D「経費申請書をしっかりチェックしても、仕訳入力でミスったら洒落になりませんよ」
C課長「これ、今回の導入テーマね」
新人D「ということは、経費の仕訳入力を自動化できるんですか?」
新人D「たしかに、チェック済みの経費データを会計システムで取り込めれば、再入力の手間もかかりませんし、手入力によるミスも減らせますね」
C課長「いまどきの経理部門に求められているのは管理会計だからね。システム化・自動化できるところはどんどんITに任せて、経営者や管理者の意思決定に役立つデータを出せる部署に変わっていこうよ」
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