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会計処理 2017/07/25

そのケース、経費で落とせるの?福利厚生費編

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様々なシーンを題材に「経費で落とせるの」という問題を出題する新シリーズ、第2弾は福利厚生費編です。経理担当者要チェック!
社内の他部署やクライアント先から質問されたと思って気軽にチャレンジしてみてください。

福利厚生費とは?

福利厚生費とは、簡単に言うと従業員たちがストレスなく健康でのびのびと仕事に集中できるようにするための費用。
代表的なものは、慶弔見舞金、健康診断費用、レクリエーション費、社員旅行、社宅、保養所、残業時の食事代など。計上のポイントは、その制度を全社員が利用でき、常識の範囲内の支給であること。特定社員を対象にした制度や高額な海外旅行は、参加社員に対する給与と見なされ、課税されるケースがあるので気をつけたいところです。

ケース1
社内運動会を企画したら、参加が従業員の半分以下。
これは福利厚生費になるの?

社内の親睦を深めると同時に日頃の運動不足も解消!
そんな目的のもと全社員を対象に運動会を企画しました。
しかし、「いまどき社内運動会なんて」と不評。蓋を開けてみると、従業員の半分を下回る参加者となりました。
このケース、福利厚生費は計上されるのでしょうか?
気になる答えは…
× 福利厚生費になりません!
福利厚生費計上のポイントは、社員全員を対象にした制度やサービスで、参加が従業員の半分以上のケース。
半分に満たない場合は、その支払は経費として認められず給与として課税されてしまいます。また、取引先など外部の人が一人でも入ると接待交際費となります。
運動会をチームビルディングの機会と捉え、研修費として経費計上した例もあるようです。

POINT!
福利厚生費は従業員の半分以上参加が必要

ケース2
従業員のために無料でまかないを提供。
これは、福利厚生費になるの?

従業員にまかないを出している飲食店も多いことでしょう。従業員募集の際も、食事付きをアピールポイントにしている店も見られます。
よくあるケースだけに、これは福利厚生費として計上できそうですが、どうなのでしょうか。
気になる答えは…
× 福利厚生費になりません!
無料でまかないを支給すると、従業員の「給与」になってしまい、源泉徴収の対象となります。
まかないを福利厚生費として計上するためには、従業員が食事の価額の半額以上を負担すること。さらに、会社が負担する食事の価額が月額3500円以下であること。
まかないはお店でつくった料理を出すことですから、食事の材料費や調味料などを細かく考慮し、月額3500円以下にする必要があります。

POINT!
無料でまかないを支給すると給与になる

ケース3
40歳以上の従業員だけ特別に人間ドックを受診。
これは、福利厚生費になるの?

従業員には全員、年1回の定期健康診断を受診してもらう。会社として当然の配慮です。
さらに、40歳以上の従業員には、通常の健康診断だけでなく、人間ドックも受診してもらうようにしています。
福利厚生費は全員参加が原則ですから、経費にするのは難しいのでしょうか。
気になる答えは…
○ 福利厚生費になります!
受診項目を年齢で分けるのは問題ありません。
全従業員を対象にした定期検診で、一部検診について年齢で区別することは可能となります。
その他の注意点として、健康診断を目的としたもので、金額が高額ではないこと。料金を会社が負担し、会社が直接診察機関に支払っていることがあげられます。

POINT!
全従業員対象で、一部を年齢により区別は可能

ケース4
従業員とその家族を連れて遊園地へ。
これは、福利厚生費になるの?

従業員同士の親睦を深めるために遊園地へ日帰りで行くことになりました。
せっかくの機会です。小さいお子さんのいる方も多いので家族同伴で行くことになりました。
この場合、家族分も含めて全額会社負担にしたら、福利厚生費として認められるのでしょうか。
気になる答えは…
× 福利厚生費になりません!
この場合、ひとつの判断基準は家族分の費用を明確に分けられるか否か。
遊園地のチケット代は家族分を明確に分けられるので、その従業員の個人負担が原則です。
家族同伴でバーベキューを行なった場合は、遊園地のチケット代と違い、家族分を明確に分けるのが難しくなります。こうしたケースでは、福利厚生費として計上できるようになります。
社員旅行へ家族を連れて行く場合、その家族の費用は従業員の個人負担が原則です。家族分を実費負担することになります。
しかしその旅行が日帰りで会社の負担もそこまで大きくなければ福利厚生費として経費にすることができます。

POINT!
家族分は原則として個人負担だが、日帰りの旅行なら経費にできる
(ただし、家族分を明確に分けられないケースでは計上が可能)
**********
福利厚生費は、全従業員を対象にしたものであることが原則です。
しかし、40歳以上に人間ドックを追加した例にあるように、全従業員を対象にした上で年齢による区別は認められています。
経費として認められるかどうか、という点は様々な従業員の関心事で経理担当にも多くの質問が寄せられることでしょう。
経理業務の基本的要素と言えるので、しっかり学びましょう。
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