非常に多角的な事業を展開されていますがコア事業は何でしょうか。
管理部長 創業者が大手デパートに勤務していた時に始めた小さなカフェが事業のスタートです。以来、店舗のプロデュースや空間コンセプト、店舗の運営、不動産業など、様々な側面から空間創造に関わってきました。最近では、カルチャーエンジニアリングカンパニーと自社を定義づけています。コア事業が空間創造ですが、それを通じて文化やカルチャーを創るという壮大なビジョンを描いています。急成長を遂げてきたわけですが、経理部門が出来たのはいつ頃でしょうか。
管理部長 私とここにいる経理担当が入社してからです。ちょうど10年になります。当時はスタンドアローンの会計ソフトに専用サーバが一つでした。社員の経費精算はすべて現金。店舗ごとに銀行口座を持ち、それぞれ記帳し日々の売上を会計ソフトに入力していました。直営ショップもまだ5店舗でしたから、それらの業務もまだ余裕でできました。その後、店舗が増えるごとに経理業務が煩雑さを極め、100店舗を超えたあたりで限界がきました。経理担当 とにかく伝票枚数がすごい量でした。店舗ごとに毎日売上が上がってくるので、それらを入力するだけで大変で。スタンドアローンの会計ソフトではとてもこなし切れない状態になりました。それが6年前のことです。
最初に着手したIT化は、どんなことですか。
経理担当 まず会計ソフトをクラウド化しました。各店舗の売上をそれぞれの店舗で入力してもらい、経理部で一元管理できるようになりました。一気に入力業務が軽減され、IT化の効果を実感できました。管理部長 次に手をつけたのが受発注管理です。弊社の場合は、八百屋さんから上場企業まで実に多様な取引先がいます。紙の請求書がバラバラに郵送されてきて、これを入力する手間が非常に煩雑でした。各店舗で日々発生する発注書、納品書、請求書を一元化するプラットフォームを活用しました。
経理担当 取引先と常に共有データを持つので仕入れ金額と請求金額が一致し、月次がすぐに締まるなど、スピードアップを図ることができました。社内の経理システムとの連携も可能なので、再入力の必要がなく、入力業務が大幅に削減されました。