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人事/労務年末調整 2018/06/07

年末調整はスマートフォンからラクラク申告!

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年末調整業務をモバイル化すれば、各種申告書類をスマートフォンで簡単に作成可能!人事・総務部門の手間とコストも大幅に軽減できます。

充実しはじめた経理・人事・総務系のスマートフォンアプリ

働き方改革の流れに後押しされ、業務のモバイル化が進んでいます。例えば、勤怠管理、経費精算、日報作成、見積作成、在庫確認、顧客管理など、さまざまな業務をスマートフォンやタブレット端末から行えるようになりつつあります。

オフィスに戻ることなく、外出先や出張先から業務をこなせるため、

  • 業務負荷を軽減できる
  • すきま時間を有効活用できる
  • 多様なワークスタイルに対応できる

など、現場部門には大きなメリットが約束されています。 最近では経理・人事・総務系のスマートフォンアプリも充実しはじめており、

  • 入力作業を軽減できる
  • ペーパーレスの運用ができる
  • 事務処理の進捗を見える化できる
  • など、管理部門にとってもメリットの大きなトレンドになっています。

経理・人事・総務系のスマートフォンアプリとしては経費精算や勤怠管理がメジャーですが、いま、人事・総務部門から注目を集めているのが「年末調整申告」のモバイル化です。今回は、そのあらましとメリット、導入時の留意点をご紹介しましょう。

年末調整の各種申告書類をスマートフォンでカンタン作成!

年末調整は、人事・総務部門にとって頭の痛い話題です。ただでさえ忙しい年末に、申請書類を準備して、配布して、回収して、所得税の計算と精算を行わなければなりません。申請書類を予定通りに回収できないケースも多いでしょう。

面倒だなあと感じているのは、従業員も同じです。年末調整の申告書類は見た目が複雑で、どこに何を記入したら良いのかわからないという方も多いようです。それゆえに、ついつい締切ぎりぎりに提出したり、提出が遅れて怒られたり・・・。

そこで注目されているのが「年末調整申告」のモバイル化。年末調整の各種申告書類を、スマートフォンで作成できるようにしようというものです。
スマートフォンで作成できることのメリットは、従業員にとって非常に大きいでしょう。いつでもどこでも、手の空いている時間に作成できますし、手書きと違って修正も簡単です。
工場や店舗、建設現場等で働いている社員やパート・アルバイトなど、普段パソコンを使って仕事をしていない従業員も、スマートフォンから簡単に入力することができます。

何よりも大きな特長は「わかりやすい」ことでしょう。画面のガイダンスにしたがって必要な項目を入力していくだけで、年末調整の申告書類を簡単に作成できてしまいます。複雑な書類を前にして従業員が頭を悩ませることはないのです。

申告書の作成状況・提出状況を「見える化」して一元管理

年末調整申告のモバイル化は、人事・総務部門にもたくさんのメリットをもたらします。

大きなメリットのひとつが「入力状況・提出状況の見える化」です。

紙の申告書を配布・回収する場合は、申告書の作成状況をほとんど把握することができず、そのことが年末調整業務をいっそう厄介なものにしていましたが、スマートフォンやパソコンから作成するようにすれば、状況をスッキリと見える化できます。

例えば、申告書が提出されているかどうか、作成中なのか未着手なのか、申告書を何回更新しているか、保険料控除などの証明書が何通あるかなど、各従業員の入力状況・提出状況をひとつの管理画面で把握できます。
入力や提出が遅れている従業員に対しては、管理画面から一括して督促メールを出すことも可能。締切ギリギリに申告が集中してしまう、締切を過ぎても提出しない従業員が多い、といった事態を未然に防ぐことができます。

モバイル化と見える化によって、申告書類の回収業務は、紙文書で行うよりもはるかに効率的になるのです。

年末調整業務のペーパーレス化で時間と手間とコストを削減

もうひとつ、人事・総務部門にとって大きなメリットは「ペーパーレス運用」ができることでしょう。

あらかじめ所轄の税務署に「源泉徴収に関する申告書に記載すべき事項の電磁的方法による提供の承認申請書」を申請し、税務署長の承認を受けておけば、各種申告書類を「印刷することなく」年末調整を行えるようになります。

そもそも年末調整業務が面倒である要因のひとつは、紙の申告書類を全従業員に配布し、回収しなければならないことにあります。申告書類をチェックして不備があれば、もう一度、紙の書類を差し戻して修正してもらわなければいけません。これは大変な時間と手間とコストのかかる作業です。

年末調整申告をモバイル化すれば、申告書類をスマートフォンやパソコンから作成・提出できるようになるため、配布〜記入〜回収〜保管までのプロセスをデータのやりとりだけで完了させることが可能になります。入力内容に不備があったとしても、従業員がスマートフォンで簡単に修正できます。
保険料控除証明書など、申告書類に添付する証明書類についても、従業員がスマートフォンのカメラで撮影した画像をアップロードしておけば、原本を送ってもらう前に早期にチェックしておくことができます。

年末調整申告のモバイル化は、早めの取り組みがオススメです!

年末調整申告をモバイル化する際には、既存の給与システムとスムーズに連携かどうかもチェックしておきましょう。各種申告書のデータを給与システムに取り込むことができれば、二重入力の手間を掛けることなく、スムーズに年末調整計算を行うことができます。

  • マイナンバー管理システムとの連携が可能であること
  • 毎年の法改正に自動で対応できること
  • 団体保険料の年末調整用データを一括して取り込めること
  • 前年の申告書データを流用できること
なども、重要なチェックポイントです。

さて、これから夏を迎えるこの時期に「なぜ年末調整の話?」とお考えの方も多いでしょう。
年末調整申告のモバイル化は、多くの場合クラウドサービスを活用しているため、導入の速さが大きな特長です。しかし、実際導入するとなると、連携する給与システム側の設定、業務フロー変更にともなう社内調整、従業員へのアナウンスとガイダンス、税務署への申請(承認は翌月末)などなど、システム以外の部分であれこれ準備が必要となってきます。

年末の忙しい時期に駆け込みで導入しようとして間に合わず、結局翌年に見送ってしまった…というケースもあります。年末調整申告のモバイル化をお考えの皆様は、是非とも、今のうちから早めに取り組むことをオススメします。
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