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経理/財務会計処理、管理会計 2025/07/31

他の中小企業の経理担当者はどうしてる?あなたの気になるその疑問を調査しました!

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はじめに

前回掲載した「中小企業の経理担当者の働き方&実務の困りごと実態調査」の後編になります。前編をまだご覧いただいてない方は是非こちらからご覧ください。

日々の経理業務に携わる中で、「こんな仕事の悩みは自分だけなのだろうか」「他の人はどんなものを見て情報を得ているのか」など気になる経理担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
中小企業や小規模事業者では1人あるいは少人数で経理業務を担っているケースが多く、「他社はどんな状況なのかを知りたい」などの声が多く寄せられていました。
そこで、企業で働く全国の経理担当者362名を対象に「中小企業の経理担当者の働き方&実務の困りごと実態調査」というアンケートを実施しました。
数々の企業の経理業務の代行や、業務改善コンサルティングを手がける株式会社トラフィックエイジア代表取締役社長で、MJS税経システム研究所の客員講師でもある外波達也氏監修のもと、実務において感じている悩みや経理業務に関する情報収集の状況、スキルアップの取り組み等について、経理担当者のリアルな声を明らかにしました。

監修:株式会社トラフィックエイジア代表取締役
MJS税経システム研究所 客員講師
外波 達也

外波達也氏

東京都内の公認会計士・税理士事務所に勤務後、準大手訪問販売系商社で営業部、営業管理部(商品管理・債権管理)、広報部、経理部に従事。その後、コンサルティング会社に勤務し、経営コンサルティング、財務コンサルティングを手がける。2010年より株式会社トラフィックエイジア代表取締役。管理系の業務代行や業務改善コンサルティングを行う。豊富な現場経験を生かし、経理・月次決算、給与計算・労務管理、財務管理、商品・流通管理などの支援を行っている。

調査項目

全527件の回答のうち、会計事務所の方や経理担当者ではない方からのアクセスもいただきましたが、今回は企業の経理担当者にしぼり、さらに同じ回答者からの重複回答を除いた362件の回答を調査対象としました。
選択式と自由記述の形式で後編では以下の設問に答えていただきました。

  • ・あなたのお勤め先の業種を教えてください。
  • ・あなたのお勤め先の従業員数を教えてください。
  • ・あなたのお勤め先の年商を教えてください。
  • ・お勤め先でのあなたの役職を教えてください。
  • ・あなたは経理・財務に何年従事していますか。(過去の勤務先も含む)
  • ・あなたは、経理・財務のほかの職種を兼務していますか。
  • ・あなたが経理・財務のほかに兼務している職種をすべて教えてください。
  • ・あなたのお勤め先では経理・財務に従事している人は何人いますか。
  • ・あなたが仕事全般で問題を感じていることは何ですか。
  • ・経理業務に関するスキルアップのための費用はどうしていますか。
  • ・経理業務に関するスキルアップのための時間はどうしていますか。
  • ・あなたは普段、経理業務のノウハウに関する情報収集はどのようにしていますか。
  • ・あなたが経理業務のノウハウに関する情報収集の際によく見る媒体名(新聞名・雑誌名・SNSの名前など)を具体的に教えてください。
  • ・今後みにつけたいスキルは何ですか?
  • ・今後、どんな業務に取り組みたいですか。

経理担当者には回答が気になる設問があったのではないでしょうか。
これらの設問で得た回答を図解し、様々な角度から傾向や状況などをまとめた資料を作成しました。
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本記事では調査結果の概要の一部をご紹介させていただきます。

調査概要

-働く悩み-

  • ・仕事全般で問題を感じていることを複数回答で選択してもらった結果の全体像(図表1)
  • ・全体として最も多く挙がったのは「業務の属人化」で、回答者全体のうち半数の人が選択しています。
  • ➡業務の属人化の悩みは企業の規模を問わず多くの経理担当者の悩みであることが明らかになりました。
    人材不足・マニュアルがないことによる指導のバラつき・判断力を要する難易度の高い業務は一部の人にしかできない、などの理由から属人化しやすくなっているようです。

  • ・次いで「業務の煩雑さ」と「業務量の多さ」が多く挙げられています。
  • ➡これらは企業規模が大きくなるにつれて回答割合が増える傾向にあるようです。
    背景には、企業規模の拡大に伴い管理体制の強化・上場を見据えた会計基準の適用などによって、業務量・煩雑さ・難易度が上がることや、業務内容とシステムが合わなくなってくることによる業務の非効率が生じていることなどが考えられます。
  • さらに細かく分析した図表、各企業の経理担当者の働く悩み「人数別編」「年商別編」はダウンロード資料に掲載しています。

<図表1>

-スキルアップ-

  • ・スキルアップのために費用と時間をどのように捻出しているかを回答してもらったグラフ(図表2)
  • ・スキルアップのための費用負担について「自身で費用を出す」が37.0%で最多となりました。
  • ・スキルアップのための時間については「業務時間外に時間をとる」が50.6%で過半数を占める結果となりました。
  • ➡グラフに示してはいないですが、企業規模(従業員数・年商)別に回答を見た場合でも同様の割合になりました。
    共通して見える仮説は「自分個人のスキルとして身につけよう」という意思で、スキルの個人差がこのような意識より生まれ、前述の業務の属人化へつながっているのではないでしょうか。

<図表2>

スキルアップの現状
  • ・経理業務のノウハウに関する情報をどのように収集しているか複数回答で選択してもらった結果の全体像(図表3)
  • ・「インターネットを検索する」が全体の中で最も多く77.3%でした。
  • ➡GoogleやYahoo!などの検索エンジンを活用するだけでも、かなりの情報を得ることができるため8割に迫る結果となりました。
  • ・2番目に票を集めたのは「顧問税理士・公認会計士に聞く」で56.4%でした。
  • ・その他に「官公庁のホームページを見る」が30.4%、「動画サイトやSNSを見る」が18.8%となりました。
  • ➡最も多く票を集めた「インターネットを検索する」と重複する中で、自身で解決を試みる方の割合がかなり多い傾向にあるようです。

<図表3>

その他にも「よく閲覧する媒体」や「今後身につけたいスキル」などの集計結果はダウンロード資料に掲載しています。

各企業の経理担当者様

いかがでしたでしょうか。前編と後編の2回に渡り全国の経理担当者の実態や本音をお届けしました。
本記事では一部のみの紹介でしたが、資料には全アンケートの集計結果とその考察を掲載しております。
また本サイトではバックオフィスで役立つ知識をわかりやすい記事で更新しております。こちらのサイトのメールマガジンにご登録いただくと、資料のダウンロードはもちろん、新着記事の情報も受け取ることが可能です。
他の企業の経理業務の現状を知りたいご担当者の方々は是非ご一読ください。

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