「資格は業務をするうえで必要ない」という意見を見かけることもあります。確かに、資格取得を目的とした勉強では、知識の習得よりも資格の取得という目先の目標を意識してしまうため、業務へ活かせる体系的な知識を得にくいでしょう。しかし、業務でどう活用するかを考えながら学習をすることで知見が広がり、実務に活かしていくこともできます。
経理に関係する資格には、目的に応じて様々なものがあります。資格を選ぶ際は、今現在の業務や、今後取り組んでいきたい業務に関するものがおすすめです。しかし、経理経験の少ない方は、現在の業務や今後の業務への展望が確立できていない方も多いでしょう。そこで、経理業務全般で役立つ資格を3つご紹介します。
業務全般スキルアップ/キャリアアップ 2021/10/05
経理業務の即戦力に!初心者にぴったりの「おすすめ資格」3選!
業務経験の少ない経理担当者としては、いち早く業務を身に付けて戦力になりたいもの。そのために必要なスキル習得に有効な手段の一つが、資格の取得です。
資格は、保有することでスキルを証明できるだけではなく、取得までに学習した内容を業務へ活かすことができます。しかし、どの資格を取得すべきか悩む方も多いでしょう。
そこで今回は「経理業務に役立つおすすめの資格3選」を紹介します。
経理業務に資格取得は必要なの?
1:日商簿記検定
日商簿記検定は、取得することで、経理業務で必要となる最低限の知識を一通り身に付けることができる、日本商工会議所の検定です。簿記には日商簿記検定のほかに、全国商業高等学校協会が主催する、通称「全商簿記試験」と、全国経理教育協会が主催する、通称「全経簿記試験」という検定もあります。ただし、一般的に簿記といえば日商簿記検定を指しているケースがほとんどです。
また、日商簿記検定は「1級・2級・3級・初級」の4つにわかれており、それぞれ問われる内容が異なります。具体的な内容については、以下を参考にしてください。
経理の仕事に活かしたいのであれば、2級の取得を目指すのがおすすめです。
※日商簿記検定試験2級に頻出!覚えておきたい勘定科目【資産編】
また、日商簿記検定は「1級・2級・3級・初級」の4つにわかれており、それぞれ問われる内容が異なります。具体的な内容については、以下を参考にしてください。
種類 | 内容 |
---|---|
1級 | 高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析を行うことができる。合格すると税理士試験の受験資格が得られる。 |
2級 | 高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うことができる。 |
3級 | 基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うことができる。 |
初級 | 簿記の基本用語や複式簿記の仕組みを理解し、業務に利活用することができる。ビジネスパーソンであれば覚えておきたい入門資格。決算処理に関する内容は出題されない。 |
経理の仕事に活かしたいのであれば、2級の取得を目指すのがおすすめです。
※日商簿記検定試験2級に頻出!覚えておきたい勘定科目【資産編】
2:電子会計実務検定
電子会計実務検定とは、先述した日商簿記検定を実施している日本商工会議所が開催している試験で、電子会計を扱える人材の育成を目的としています。
近年、インターネット上から確定申告などができる「e-Tax」を始めとして、様々な会計システムのサービスが登場しています。経済産業省でも、企業のあらゆるシステムをデジタル化にシフトする「社内DX」の推進を積極的に行っているため、デジタル化に対応できる人材の需要は上がると予想されます。
社内DXの推進に伴い、企業によっては、基幹システムをパッケージ化した「ERP製品」の導入を進めているケースも多いでしょう。ERP製品とは、経理業務をはじめとした、人事データ、給与データ、販売データなどの基幹業務を統合し、情報を一元管理することで業務効率化を図るツールです。電子会計実務検定は、ERP製品で利用される電子会計業務に活かすことができるため、そういった業務が増えていくとされる今後において大きなアピールポイントになるでしょう。
近年、インターネット上から確定申告などができる「e-Tax」を始めとして、様々な会計システムのサービスが登場しています。経済産業省でも、企業のあらゆるシステムをデジタル化にシフトする「社内DX」の推進を積極的に行っているため、デジタル化に対応できる人材の需要は上がると予想されます。
社内DXの推進に伴い、企業によっては、基幹システムをパッケージ化した「ERP製品」の導入を進めているケースも多いでしょう。ERP製品とは、経理業務をはじめとした、人事データ、給与データ、販売データなどの基幹業務を統合し、情報を一元管理することで業務効率化を図るツールです。電子会計実務検定は、ERP製品で利用される電子会計業務に活かすことができるため、そういった業務が増えていくとされる今後において大きなアピールポイントになるでしょう。
3:経理・財務スキル検定(FASS)
経理・財務スキル検定(FASS)は、経理や財務に特化し、実務で問われる知識やスキルの習熟度を図れる検定試験です。開発は経済産業省が手掛けており、日本CFO協会が委託されて運営しています。FASSはTOEIC試験のように、合否ではなくスコアと呼ばれる点数に応じて5段階評価(A~E)されるのが特徴です。
問われる内容は、主に以下の4分野です。
先述した簿記検定試験は、記帳や簿記の知識に特化した内容であるのに対して、FASSは経理、財務業務の全般的な知識を問われます。そのため、まずは簿記検定試験を受験し、そこから幅広く経理業務の知識を身に付けていく段階で取得するのをおすすめします。
問われる内容は、主に以下の4分野です。
- 資産分野
- 決算分野
- 税務分野
- 資金分野
先述した簿記検定試験は、記帳や簿記の知識に特化した内容であるのに対して、FASSは経理、財務業務の全般的な知識を問われます。そのため、まずは簿記検定試験を受験し、そこから幅広く経理業務の知識を身に付けていく段階で取得するのをおすすめします。
ステップアップをするならセミナーへの参加もおすすめ
資格取得と並行して、実務レベルの知識をすぐに取得したいという場合はセミナーの受講もおすすめです。
セミナーでは、さまざまな経験をした講師による講義で実践的な知識を養えます。このような内容は資格の勉強からではなかなか知見を得ることはできません。
最近では、オンラインセミナーが主流となっているため、自宅からでも気軽に参加できます。インターネットで検索するだけでも多くの情報が出てきますが、情報が多すぎることによって「どのセミナーに参加すればいいの?」と悩む方も多いはず。
基本的には、今現在、取り組んでいる業務や、課題と感じている業務に関するセミナーを選ぶと良いでしょう。セミナーでは応用的な内容も教えてくれるため、実際に対応したことのある業務に関する方がイメージがつきやすくなります。
MJSでも、経理業務の効率化や制度改正に関するセミナーを随時開催しています。オンラインセミナーもありますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
セミナーでは、さまざまな経験をした講師による講義で実践的な知識を養えます。このような内容は資格の勉強からではなかなか知見を得ることはできません。
最近では、オンラインセミナーが主流となっているため、自宅からでも気軽に参加できます。インターネットで検索するだけでも多くの情報が出てきますが、情報が多すぎることによって「どのセミナーに参加すればいいの?」と悩む方も多いはず。
基本的には、今現在、取り組んでいる業務や、課題と感じている業務に関するセミナーを選ぶと良いでしょう。セミナーでは応用的な内容も教えてくれるため、実際に対応したことのある業務に関する方がイメージがつきやすくなります。
MJSでも、経理業務の効率化や制度改正に関するセミナーを随時開催しています。オンラインセミナーもありますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
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