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消費税 2019/08/29

国税庁に聞く!消費増税・軽減税率の対策ポイントとは?

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2019年10月1日に施行される消費税法改正がついに目前まで迫ってきました。皆さんの会社では、システム改修や商品の税率区分の把握など、消費増税・軽減税率の準備はできているでしょうか。今回は、まだ対策ができていない会社の経理担当者に向けて、国税庁課税部消費税軽減税率制度対応室に消費増税・軽減税率の対応の重要性と、そのポイントについて伺ってきました。

取材先プロフィール

国税庁課税部消費税軽減税率制度対応室
軽減税率に関する法令解釈や説明会などの事務運営の企画、立案、指導、監督などを担当。国税庁が公開している軽減税率のQ&Aなどの作成も行っている。

軽減税率に未対応の企業も決算・確定申告までには対応すべき

消費税法が施行される2019年10月1日時点で、事業者はなんらかの対応をする必要があるのでしょうか。
主査 もちろん、万全を期すに越したことはありません。また、事業規模や業種、導入している会計システムにもよりますが、施行直前から準備を始めても間に合うケースもあります。国税庁も8月から9月にかけてすべての事業者に「消費税の軽減税率制度に対応した経理・申告ガイド」を配布するなど、施行までになるべく多くの事業者に対応してもらえるよう、周知活動に力を入れています。

※関連資料:消費税の軽減税率制度に対応した経理・申告ガイド

課長補佐 軽減税率への対応が施行に間に合わなかったとしても、少なくとも決算や確定申告までには対応しておくことをおすすめします。施行初年度の確定申告の窓口はとても混雑することが想定されますし、初年度に税率区分を明確にしておかないと修正作業が増えてしまい、事務負担が増大する可能性が高まってしまいます。また、税務調査で未対応を指摘された場合、追徴課税が課されるリスクもあるので、まだ対応していない事業者は確定申告を一つの基準にして対応を進めてみてください。

これから消費増税・軽減税率に対応する事業者のための5つのステップ

まだ消費増税・軽減税率に対応できていない事業者には、どのような業種が多いのでしょうか。
主査 正確な数字は把握していないのですが、中小零細企業、個人事業主の中でも業界団体や税理士などと接点があまりないところは、軽減税率を自分ごとと捉えにくいので、未対応が多いのではないかと考えています。

課長補佐 今回の施行にどのように対応すればいいのか分からないという人も多いと思われるので、国税庁では確認事項を簡単にまとめたチェックシートを配布しています。大きく分けるとステップ1~5まであり、ステップ1で軽減税率の概要を知り、ステップ2では自社が対応するべき事項を把握し、ステップ3で売上、仕入商品の税率区分を明確化、ステップ4・5で具体的な導入や操作方法を身に付けていくという流れになります。

■5ステップと関連資料

ステップ1:軽減税率制度の内容を確認する
実施時期や税率の対象品目、補助金などの基本的な仕組みを以下の資料をもとに把握します。

※関連資料1:令和元年10月1日から消費税の軽減税率制度が実施されます。
※関連資料2:よくわかる軽減税率制度
※関連資料3:軽減税率補助金
※関連資料4:軽減税率補助金サイト
※関連記事:迫る消費税法改正に必見の対策!中小企業に特例や補助金はある?

ステップ2:対応するべき事項を把握し、準備する
自社が会計システムやレジの改修を行うべきなのか、また補助金を受けるべきなのかを把握し、準備します。

※関連資料:消費税の軽減税率制度に対応した経理・申告ガイド

ステップ3:売上・仕入商品に係る税率区分の確認
売上、仕入商品に係る税率区分を具体化します。

ステップ4:業務手順の見直しやレジ・システムの操作確認
商品マスタの見直し、経理処理マニュアルの整備、取引先との連携など具体的な対応に着手します。

ステップ5:本格的な準備と施行
商品マスタの登録や従業員、消費者に向けた軽減税率の告知などを行います。

早めに着手して損はない!まずは支援機関に頼ること

チェックシートや配布物を見て不明点や疑問があった場合、どうすればいいのでしょうか。
主査 国税庁や税務署を始め、商工会議所や自治体、各業界団体などで軽減税率の対応支援窓口が設置されています。電話やメールでの問い合わせができるので、まずは質問してみることをおすすめします。


課長補佐 また税務署が実施する説明会も制度の実施後の状況によって、内容などを変えながら常に事業者の悩みや疑問に答えられる説明会を実施しています。まずは最寄りの会場がないか、探すことから始めてみてください。私たち国税庁としても、できるだけ多くの事業者にスムーズな対応をしていただけるよう施策を行っていきます。

本日は、貴重なお話しありがとうございました。
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7月11日に帝国データバンクが発表したアンケート調査では、回答者のうち49.3%がまだ軽減税率に未対応という結果が示されています。しかし今回のインタビューで、軽減税率には必ず対応しなければならないこと、できるだけ早い方が良いということがわかりました。まだ未対応の事業者は、今回紹介したチェックシートや資料、相談窓口などを利用して消費増税対策の第一歩を踏み出してください。余裕を持って準備を始めれば、後から出てくる課題にも適切に対応することができます。
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